WordPressの下書きを公開前に共有する方法|プレビューの共有と、確認の流れ
公開日: / カテゴリ: WordPress入稿 / 執筆: エラバレル

「公開前の記事を、クライアントに確認してもらいたい。でも、プレビューのURLを送っても『見られない』と言われる」「上司の確認のために、WordPressのアカウントを作るのは大げさな気がする」。記事の制作を請け負う制作会社や、社内で確認の手順がある担当者から、よく聞く悩みです。
先に結論をお伝えします。WordPressの下書きのプレビューは、ログインしている、権限のある人にしか見られません。ログインしていない人に見せるには、①アカウントを渡す ②公開プレビューのリンクを作るプラグインを使う ③パスワード保護で公開する ④PDFや画像にして送る、のどれかを選びます。小さなチームで手軽にやるなら、期限つきの公開プレビューのリンクを作るプラグインが使いやすい方法です。
さらに、確認の往復を減らすには、内容の確認はGoogleドキュメントの段階で終わらせ、WordPressのプレビューでは見た目だけを確認するという分け方が効果的です。この記事では、プレビューが見られない理由、4つの共有方法の比較と手順、確認で見るべきところ、公開までの流れを、順番に説明します。
この記事でわかること
- WordPressの下書きのプレビューが、ほかの人に見られない理由
- 下書きを共有する4つの方法と、それぞれの向き・不向き
- 公開プレビューのプラグインを使う手順と、注意点
- 確認を頼むときに、見てほしいところの伝え方
- 内容はGoogleドキュメント、見た目はプレビューで確認する流れ
- 確認が終わってから、予約・公開するまでの手順
WordPressの下書きのプレビューとは? なぜ見られないのか
WordPressで記事を書いているとき、編集画面の右上にある「プレビュー」を押すと、公開したときの見た目を確かめられます。このときブラウザに表示されるURLは、https://example.com/?p=123&preview=true のような形です。
このURLをコピーしてクライアントに送っても、多くの場合、相手には「ページが見つかりません」のような表示になります。理由は、下書きのプレビューは、WordPressにログインしていて、その記事を編集できる権限を持つ人にしか表示されないしくみだからです。
これは、公開前の記事が外に漏れないようにするための、大事なしくみです。下書きには、発表前の商品の情報や、まだ確定していない料金などが含まれていることがあります。誰でもURLを知っていれば見られる状態では困るので、WordPressは標準では、ログインしていない人にプレビューを見せません。
下書きの状態の種類
WordPressの記事には、いくつかの状態(ステータス)があります。共有の方法を選ぶときに関係するので、整理しておきます。
| 状態 | 見られる人 | 共有での使い方 |
|---|---|---|
| 下書き | ログインしている、権限のある人 | 通常の作業中の状態 |
| レビュー待ち | ログインしている、権限のある人 | 寄稿者が書いた記事を、編集者の確認待ちにする |
| 非公開 | ログインしている管理者・編集者 | 公開せずに、社内だけで見せる |
| パスワード保護 | パスワードを知っている人(本文) | 公開はするが、本文をパスワードで隠す |
| 予約済み | 公開日時までは、権限のある人だけ | 確認が終わった記事の公開を待つ |
| 公開 | 誰でも | 公開済み |
「レビュー待ち」は確認の目印に使える
WordPressの「寄稿者」の権限の人は、記事を公開できず、書き終わったら「レビュー待ち」として送ります。管理者や編集者は、記事の一覧で「レビュー待ち」の記事を絞り込めるので、確認が必要な記事を見落としにくくなります。社内の確認の流れを作るときに便利な状態です。
下書きを共有する4つの方法
ログインしていない人に下書きを見せる方法は、主に4つあります。
| 方法 | 手軽さ | 安全性 | 見た目の正確さ | 向いている場面 |
|---|---|---|---|---|
| 1. アカウントを渡す | △ 作成と管理が必要 | ○ 権限で管理できる | ◎ 本物そのもの | 継続して確認してもらう社内の人 |
| 2. 公開プレビューのプラグイン | ◎ リンクを送るだけ | ○ 期限つきのリンク | ◎ 本物そのもの | クライアント、社外の人 |
| 3. パスワード保護で公開 | ○ 設定だけ | △ 公開扱いになる | ◎ 本物そのもの | プラグインを入れられないとき |
| 4. PDFや画像にして送る | ○ 書き出すだけ | ◎ 相手は見るだけ | △ リンクや動きは確かめられない | 印刷して確認したい人、一度きりの確認 |
方法1:確認する人に、WordPressのアカウントを渡す
確認する人にWordPressのアカウントを作り、ログインしてプレビューを見てもらう方法です。見た目は公開後とまったく同じで、継続して確認してもらう社内の人には向いています。
ただし、権限の選び方に注意が必要です。WordPressの標準の権限では、ほかの人が書いた下書きを見られるのは「編集者」以上です。「編集者」は、ほかの人の記事を編集・公開・削除まで、できてしまいます。確認だけを頼みたい社外のクライアントに渡すには、権限が大きすぎることが多いので、慎重に考えてください。
アカウントを作る手順は次のとおりです。
- 管理画面の「ユーザー」→「新規ユーザーを追加」を開く
- ユーザー名とメールアドレスを入れる
- 「権限グループ」で権限を選ぶ(確認だけなら、必要最小限の権限を選ぶ)
- 「新規ユーザーを追加」を押す
- 確認が終わり、必要がなくなったら、「ユーザー」の一覧から削除する
方法2:公開プレビューのリンクを作るプラグインを使う
下書きのまま、ログインしていない人でも見られるプレビューのリンクを作るプラグインがあります。代表的なものに「Public Post Preview」があります。リンクを知っている人だけが見られ、初期の設定では一定の時間がたつとリンクが使えなくなるので、外部の人と共有するのに向いています。
使い方の流れは次のとおりです(画面の表示は、プラグインの版によって少し違うことがあります)。
- 管理画面の「プラグイン」→「新規プラグインを追加」で「Public Post Preview」を検索し、インストールして有効化する
- 共有したい下書きの記事を、ブロックエディタで開く
- 右側の設定の欄(「投稿」のタブ)に、公開プレビューを有効にするチェックが出るので、チェックを入れる
- 表示されたリンクをコピーする
- コピーしたリンクを、確認してほしい人にメールやチャットで送る
- 確認が終わったら、チェックを外して、リンクを使えなくする
リンクを知っていれば誰でも見られる点には注意してください。リンクは確認してほしい人だけに送り、確認が終わったらチェックを外して無効にします。
この方法のよいところは、確認する人がWordPressのアカウントを持たなくてよく、見た目は公開後とまったく同じで確かめられることです。記事を直すと、同じリンクのまま新しい内容が表示されるので、修正のたびにリンクを送り直す必要もありません。プラグインを入れる前には、使っているWordPressの版に対応しているか、最近も更新されているかを、プラグインのページで確かめておきましょう。
リンクには、確認してほしい日と期限を添える
公開プレビューのリンクを送るときは、「〇日までにご確認ください。リンクは〇日ごろに使えなくなります」と添えておくと、「開いたら見られなかった」という行き違いを防げます。期限の長さはプラグインの設定や仕組みによって違うので、使う前に確かめておきましょう。
方法3:パスワード保護で公開する
WordPressの標準の機能だけでできる方法です。編集画面の右側の「公開状態」(「表示状態」)を「パスワード保護」にし、パスワードを決めて公開します。本文は、パスワードを入れた人だけが見られます。
ただし、この方法は記事を「公開」する操作です。記事の一覧やトップページに、「保護中」の記事として題名が出ることがあります。公開日もその日になるので、確認が終わったあとに、公開日を設定し直す必要があります。プラグインを入れられない事情があるとき以外は、ほかの方法を選ぶのが無難です。
方法4:PDFや画像にして送る
プレビューの画面を、ブラウザの印刷の機能でPDFにしたり、画面を撮影した画像にしたりして送る方法です。相手は見るだけなので、情報が広がる心配が少なく、紙に印刷して確認したい人にも向いています。
ただし、リンクが正しく動くか、スマートフォンでどう見えるかは確かめられません。最終の確認は、本物のプレビューで行うのが確実です。
下書きのURLやスクリーンショットの扱いに注意
下書きには、発表前の情報が含まれていることがあります。公開プレビューのリンクやPDFを、確認してほしい人以外に転送しないよう、相手にも一言お願いしておきましょう。社外の人と共有するときは、送り先のメールアドレスの間違いにも気をつけてください。
確認を頼むときに、見てほしいところを伝える
プレビューを共有しても、「全体的にいいと思います」だけで返ってくると、確認の意味が薄れます。何を見てほしいのかを、具体的に伝えるのがコツです。
プレビューで確認してほしいこと
WordPressのプレビューで確認するのは、主に見た目と動きです。
- 見出しの大きさと順番が、読みやすいか
- 画像の位置と大きさ、切れていないか
- 表がスマートフォンで崩れていないか
- リンクを押して、正しいページが開くか
- ボックスや吹き出しなどの装飾が、意図どおりか
- アイキャッチ画像が設定されているか
- 誤字や、改行の位置がおかしいところがないか
ブロックエディタの「プレビュー」のボタンからは、デスクトップ・タブレット・モバイルの見た目を切り替えて確かめられます。確認する人にも、パソコンとスマートフォンの両方で見てもらうと安心です。
確認を頼むときに伝えることのチェックリスト
- 確認してほしい記事のリンク(公開プレビューのリンクなど)
- 確認してほしいところ(見た目、画像、表、リンクなど)
- 内容の確認はすでに終わっているかどうか
- 確認の締め切りと、リンクの期限
- 修正があったときの伝え方(スクリーンショットに書き込む、箇所を文章で書く、など)
- 公開の予定日
修正の伝え方を決めておく
修正の伝え方がばらばらだと、「どこのことか分からない」というやりとりが増えます。たとえば、「見出しの名前」と「何段落目か」で場所を示してもらう、スクリーンショットに丸を付けて送ってもらう、など、伝え方を最初に決めておきます。
内容はGoogleドキュメント、見た目はプレビューで確認する
確認の往復を減らすいちばんの方法は、確認を2段階に分けることです。
- 内容の確認(Googleドキュメントの段階):文章の中身、事実、表現、構成を確認する
- 見た目の確認(WordPressのプレビューの段階):画像の位置、表の表示、リンク、装飾を確認する
WordPressのプレビューで文章の修正まで受けると、WordPressの記事を直したうえで、元の原稿も直す、という二重の作業になりがちです。どちらが最新か分からなくなることもあります。内容の修正は、WordPressに入れる前のGoogleドキュメントの段階で終わらせておくと、プレビューの確認は見た目だけに絞れます。
Googleドキュメントで内容を確認する
Googleドキュメントなら、確認する人に「閲覧者(コメント可)」の権限で共有し、コメントや提案モードで修正を書き込んでもらえます。誰がどこを直したかが残り、原稿は常に1つです。提案モードの使い方はGoogleドキュメントの提案モードの使い方の記事、共有の設定はGoogleドキュメントをライターと共有する方法の記事で説明しています。
内容が確定したら、WordPressに下書きとして入れる
内容が確定した原稿を、WordPressに下書きとして入れます。手作業なら、Googleドキュメントの本文をコピーしてブロックエディタに貼り、画像を入れ直します。方法はGoogleドキュメントをWordPressの記事に変換する方法の記事で比べています。
この入稿の作業を自動にしたい場合は、ドクポスのようなツールを使う方法もあります。ドクポスは、GoogleドキュメントのURLを貼ると、WordPressの記事を下書き・予約・公開のどれかで作るウェブサービスです。見出し・表・画像・リンクなどをWordPressのブロックに変換し、画像はメディアライブラリにアップロードした状態で入ります。文章を書き換えずにドキュメントのとおりに変換するので、確認が終わった原稿の内容が、そのまま下書きになります。下書きで作れば、そのままプレビューの共有に進めます。
制作会社の確認の流れの例
1日目:ライターがGoogleドキュメントで原稿を書く
2〜3日目:クライアントに「閲覧者(コメント可)」で共有し、内容を確認してもらう。修正は提案モードで受ける
4日目:内容が確定した原稿を、WordPressに下書きとして入れる
5日目:公開プレビューのリンクを送り、見た目だけを確認してもらう(締め切りは翌日)
6日目:見た目の修正をして、予約投稿で公開日時を設定する
内容の確認と見た目の確認を分けたことで、プレビューでの修正は画像の位置などの小さなものだけになった。
社内で確認の流れを作るときのコツ
クライアントだけでなく、社内で上司や別の担当者が確認する場合も、流れを決めておくと、確認の抜けや待ち時間が減ります。
役割と権限を分ける
WordPressの標準の権限を使うと、「書く人」と「確認して公開する人」を分けられます。
- 寄稿者:記事を書いて「レビュー待ち」で送れるが、公開はできない。画像のアップロードもできない
- 投稿者:自分の記事を書いて、公開まで自分でできる
- 編集者:ほかの人の記事も含めて、確認・修正・公開ができる
社内で書く人には「寄稿者」か「投稿者」、確認する人には「編集者」を割り当てると、確認が済んでいない記事が公開される事故を防げます。書く人が「寄稿者」なら、書き終わった記事は必ず「レビュー待ち」になり、編集者が記事の一覧で「レビュー待ち」を絞り込んで確認する、という流れが作れます。
確認の状態を、1か所で見られるようにする
記事が今どの段階にあるか(原稿の確認中、入稿済み、見た目の確認中、予約済み)を、スプレッドシートなどの一覧で管理しておくと、「あの記事の確認はどうなった?」というやりとりが減ります。記事の題名、担当者、確認する人、締め切り、公開予定日、Googleドキュメントのリンクを並べておくだけで十分です。
共有でよくあるトラブルと対処
下書きの共有で、よく起きるトラブルと対処をまとめます。
- 「リンクを開いたら、ページが見つからないと出た」:通常のプレビューのURLを送っている可能性があります。公開プレビューのリンクを作り直して送ります。公開プレビューのリンクでも見られない場合は、期限が切れていないか、記事の状態が下書きのままかを確かめます
- 「確認してもらった内容と、公開した記事が違う」:確認のあとに、別の人が記事を直した可能性があります。WordPressのリビジョン(編集画面の右側から開ける過去の版)で、誰がいつ変えたかを確かめられます
- 「修正の指示が、メールとチャットと口頭でばらばらに届く」:修正の伝え方と、伝える場所を1つに決めます。内容の修正はGoogleドキュメントのコメント、見た目の修正はスクリーンショットに書き込んで1か所に送る、のように分けておくと整理しやすくなります
- 「確認が終わらないまま、公開日になってしまった」:確認の締め切りを、公開日の2〜3日前に設定します。予約投稿をしている記事は、確認が終わるまで予約を外して下書きに戻しておくと、確認前に公開される心配がありません
確認が終わってから、公開するまで
確認が終わったら、公開の手順に進みます。
- 確認で受けた見た目の修正をする
- 公開プレビューのリンクを使った場合は、チェックを外して無効にする
- 右側の設定で、カテゴリ・タグ・アイキャッチ・スラッグを最終確認する
- 「公開」の日時の欄を押して、公開したい日時を設定する
- 右上のボタンが「予約投稿」に変わったことを確かめて押す
- 記事の一覧で、状態が「予約済み」になっていることを確かめる
複数の記事をまとめて予約する方法はWordPressで記事をまとめて予約投稿する方法の記事で紹介しています。確認の手間を含めた入稿の作業全体の見直しは、記事の入稿作業を外注する前にの記事も参考にしてください。
よくある質問
プレビューのURLを送ったのに、相手が見られないのはなぜですか?
WordPressの下書きのプレビューは、ログインしていて、その記事を編集できる権限のある人にしか表示されないからです。ログインしていない人に見せるには、公開プレビューのリンクを作るプラグインなどを使います。
確認してもらうために、クライアントに管理者のアカウントを渡してもいいですか?
おすすめしません。管理者は、プラグインの追加やユーザーの管理まで、サイトのすべてを変えられます。確認だけなら、公開プレビューのリンクを送る方法か、必要最小限の権限のアカウントを作る方法を選んでください。
公開プレビューのリンクは、検索エンジンに見つかりませんか?
リンクをどこにも貼らず、確認してほしい人にだけ送っていれば、見つかる可能性は低いと考えられます。ただし、リンクを知っていれば誰でも見られるので、確認が終わったら無効にしておくのが安全です。
スマートフォンでの見た目は、どうやって確認してもらえばいいですか?
公開プレビューのリンクなら、相手のスマートフォンで開いてもらえば、そのまま確認できます。自分で確かめるときは、ブロックエディタの「プレビュー」のボタンから、モバイルの表示に切り替えられます。
パスワード保護で公開した記事を、あとで普通の公開に戻せますか?
戻せます。編集画面の右側の「公開状態」を「公開」に変えて更新します。ただし、公開日はパスワード保護で公開した日のままになるので、必要なら公開日を変えてから更新してください。
確認の途中で、記事を誤って公開してしまったらどうすればいいですか?
すぐに編集画面で状態を「下書き」に戻して更新します。そのあと、SNSなどへの自動の投稿が設定されていないかを確かめてください。予約投稿を使い、公開日時を先に設定しておくと、誤って公開する心配が減ります。
プラグインを入れずに、ログインしていない人に下書きを見せる方法はありますか?
WordPressの標準の機能だけなら、パスワード保護で公開する方法か、プレビューの画面をPDFや画像にして送る方法になります。パスワード保護は記事を公開する操作になるので、公開日や記事の一覧での表示に注意してください。見た目を正確に確かめてもらうなら、公開プレビューのプラグインを使うほうが確実です。
まとめ
WordPressの下書きを公開前に共有する方法をまとめます。
この記事のまとめ
- WordPressの下書きのプレビューは、ログインしている権限のある人にしか見られない
- 共有の方法は、アカウントを渡す・公開プレビューのプラグイン・パスワード保護・PDFの4つ
- 社外の人には、期限つきの公開プレビューのリンクが手軽。確認が終わったら無効にする
- ほかの人の下書きを見られるのは「編集者」以上なので、アカウントを渡すときは権限に注意
- 内容の確認はGoogleドキュメントで終わらせ、プレビューでは見た目だけを確認すると往復が減る
- 確認が終わったら、予約投稿で公開日時を設定する
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