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Googleドキュメントの提案モードの使い方|記事の校正・修正依頼をスムーズにする

公開日: / カテゴリ: WordPress入稿 / 執筆: エラバレル

Googleドキュメントの提案モードの使い方|記事の校正・修正依頼をスムーズにする

「ライターの原稿を直したいけれど、どこを直したのか相手に伝わるようにしたい」「修正の指示をコメントで書くと数が多すぎて、やりとりが終わらない」。記事を外注したり、チームで原稿を確認したりしている方から、こうした悩みをよく聞きます。

先に結論をお伝えします。Googleドキュメントの「提案モード」を使えば、直した箇所が色つきで記録され、書いた人がワンクリックで「承認」か「却下」を選べます。 修正の意図を説明したいところだけコメントを添えれば、やりとりの回数を大きく減らせます。

この記事では、提案モードの切り替え方、権限ごとにできること、提案の承認と却下、コメントとの使い分け、ライターと編集者の進め方のルール例、そしてWordPressへ入稿する前の確認までを、順を追って説明します。

この記事でわかること

  • 提案モードとは何か、普通の編集との違い
  • 提案モードへの切り替え方(パソコン・スマートフォン)
  • 共有の権限ごとに、できること
  • 提案の承認・却下と、まとめて処理する方法
  • コメントとの使い分けと、校正の進め方のルール例
  • WordPressへ入稿する前に確かめること

Googleドキュメントの提案モードとは?

提案モードとは、文章を直すと、その変更がすぐに確定せず、「こう直してはどうですか」という提案として記録される編集のしかたです。Wordの「変更履歴の記録」に近い機能です。

提案モードで文字を消すと、その文字には取り消し線が引かれ、新しく書いた文字は色つきで表示されます。画面の右側には、誰がどこをどう直したかを示すカードが並びます。原稿の持ち主や編集の権限を持つ人は、そのカードで提案を「承認」するか「却下」するかを選びます。

記事づくりでは、ライターが書いた原稿を編集者が直し、さらに依頼主が確認する、というように、1つの原稿に何人もの手が入ります。誰がどこを直したのかが分からなくなると、「この言い回しは誰の判断か」「直したはずの箇所が元に戻っている」といった混乱が起きます。提案モードは、こうした混乱を防ぐための仕組みです。

Googleドキュメントの編集には、次の3つのモードがあります。

モードできること向いている場面
編集文章を直すと、すぐに確定する自分の原稿を書く、直す
提案直した内容が提案として残り、承認されるまで確定しない他人の原稿を校正する、修正を依頼する
閲覧読むだけ。直すことも、コメントもできない最終の確認、誤って直すのを防ぐ

提案モードの良いところは「元に戻せる」こと

普通の編集で直すと、どこを直したのかが分からなくなります。変更履歴から探すこともできますが、手間がかかります。提案モードなら、直した場所がひと目で分かり、書いた人が納得できない提案は却下するだけで元に戻せます。直す人と書いた人の両方が、安心して作業できるのが一番の利点です。

提案モードへの切り替え方

パソコンの場合

  1. Googleドキュメントで原稿を開く
  2. 画面の右上のほうにある、鉛筆の形のマーク(今のモードの表示)をクリックする
  3. 出てきたメニューから「提案」を選ぶ

上のメニューの「表示」から「モード」を選び、「提案」に切り替えることもできます。提案モードになると、鉛筆のマークの表示が変わり、ここから先の変更はすべて提案として記録されます。

自分の原稿に戻って普通に書くときは、同じメニューで「編集」に戻します。提案モードのまま自分の原稿を書き進めると、自分の書いた文章もすべて提案になってしまうので注意してください。

スマートフォンの場合

スマートフォンのGoogleドキュメントのアプリでも、メニューから提案の切り替えができます。原稿を開いて編集の状態にしたあと、画面の右上のメニュー(点が縦に3つ並んだマークなど)を開き、提案の変更に関する項目をオンにします。アプリの版によって表示が違うことがあるので、見つからないときはメニューの中を探してみてください。

外出先で原稿を読みながら、気づいた誤字だけ提案しておく、という使い方に便利です。

共有の権限ごとに、できること

提案モードが使えるかどうかは、原稿を共有されたときの権限で決まります。

権限直接の編集提案コメント
編集者できるできる(モードを切り替える)できる
閲覧者(コメント可)できないできる(直すと提案になる)できる
閲覧者できないできないできない

「閲覧者(コメント可)」の権限で共有すると、相手は原稿を直接は書き換えられず、直そうとするとすべて提案として記録されます。校正をお願いする相手には「閲覧者(コメント可)」で共有すると、勝手に原稿が書き換わる心配がありません。

逆に、ライターに原稿を書いてもらうときは「編集者」で共有し、校正のときだけ編集者側が提案モードを使う、という分け方が一般的です。共有の設定と、情報漏れを防ぐ注意点は、Googleドキュメントをライターと共有する方法の記事で説明しています。

「リンクを知っている全員」が編集できる設定に注意

共有の設定で「リンクを知っている全員」を「編集者」にしていると、リンクを転送された人まで原稿を書き換えられます。外注の原稿では、相手のGoogleアカウントを指定して共有するのが安全です。

提案の承認・却下のしかた

1つずつ処理する

提案は、画面の右側にカードとして並びます。カードには、提案した人の名前、日時、変更の内容が表示されています。

  1. カードをクリックして、本文のどこが直されたかを確かめる
  2. 受け入れるなら、カードのチェックの印(承認)を押す
  3. 受け入れないなら、カードのバツの印(却下)を押す

承認すると、提案の内容が本文に確定し、色や取り消し線が消えます。却下すると、提案は消えて、元の文章のままになります。どちらを選んでも、カードは画面から消えます。

提案のカードには、返信を書くこともできます。「この言い回しの理由を教えてください」のように、承認する前に確かめたいことがあれば、カードに返信して相談できます。

まとめて処理する

提案が数十か所あると、1つずつ押すのは大変です。誤字の修正など、まとめて受け入れてよい場合は、一括で処理できます。

  1. 上のメニューの「ツール」を開く
  2. 「提案された変更を確認」を選ぶ
  3. 出てきた小さな画面で「すべて承認」または「すべて拒否」を選ぶ

この画面では、提案を1つずつ順番に見ていくこともできます。「すべて承認」は便利ですが、中身を確かめずに押すと、意図しない変更まで確定してしまいます。最低でも一度は、全部の提案に目を通してから使ってください。

却下した理由は、短くても伝える

提案を却下するときに、理由を何も伝えないと、直した人は「次も同じことを直していいのか」が分かりません。「この表現は、商品名なのでそのままにします」のように、カードに一言返してから却下すると、次の校正から同じ提案が減ります。

コメントとの使い分け

提案モードと並んでよく使うのが、コメントです。2つは役割が違います。

  • 提案:「こう直すべき」という答えがはっきりしているときに使う。誤字、表記の統一、言い回しの修正など。
  • コメント:答えが1つに決まらないとき、相手に考えてほしいときに使う。「ここに具体例がほしい」「この数字の出典は?」など。

たとえば、「お問合せ」を「お問い合わせ」に統一するのは、答えが決まっているので提案で直します。一方、「この段落は分かりにくいので、もう少し具体的に」という指示は、直し方を書いた人に任せたいので、コメントで伝えます。

コメントの中で「@」に続けて相手のメールアドレスや名前を入れると、その人に通知が届きます。担当を割り当てる設定にすれば、誰が対応するのかもはっきりします。

コメントに対応し終わったら、コメントの「解決」を押します。解決したコメントは画面から消えますが、削除されたわけではなく、コメントの履歴から読み返せます。対応したかどうかが分からないまま、コメントが残り続けるのを防ぐため、「対応したら解決を押す」を決まりにしておきましょう。

提案とコメントを両方使うときは、1つの箇所に両方を付けないのがコツです。提案で直したうえで、同じ場所にコメントで別の指示を書くと、どちらに対応すればいいのか迷います。「直し方が決まっていれば提案、決まっていなければコメント」と、1か所につきどちらか1つにしましょう。

校正の書き分けの例

提案で直す:「出来る」→「できる」、「〜致します」→「〜いたします」、句読点の抜け、数字の全角・半角の統一、明らかな誤字。
コメントで伝える:「この段落の主張の根拠となる資料はありますか?」「この見出しの下に、読者がすぐ使える手順を足せますか?」「この表現は、医療広告のルールに触れないか確認をお願いします」。

校正の進め方のルール例

提案モードを使っても、進め方が決まっていないと、誰がいつ承認するのかであいまいになります。ライターと編集者で原稿を作るときの、進め方の一例を紹介します。

  1. ライターが「編集」モードで原稿を書く。 書き終わったら、原稿の一番上に「初稿完了」と書いて、編集者に連絡する。
  2. 編集者が「提案」モードで校正する。 表記の統一や誤字は提案で直し、内容の相談はコメントで書く。
  3. ライターが提案とコメントに対応する。 提案は承認か却下を選び、コメントには返信するか本文を直して「解決」にする。
  4. 編集者がもう一度確認する。 残った提案やコメントがないかを確かめる。
  5. すべての提案とコメントが片づいたら、入稿する。

このとき、「提案を承認するのはライター」「最後に残った提案を処理するのは編集者」のように、承認する人をあらかじめ決めておくと、提案が放置されるのを防げます。表記のルールを一覧にしておくと、提案の数そのものも減らせます。執筆マニュアルの作り方は、ライター向けの執筆マニュアルのテンプレートの記事で説明しています。

修正を依頼するときの連絡の文例

校正が終わったら、ライターに連絡します。原稿の中に提案とコメントがあることと、いつまでに何をしてほしいかを、短く伝えます。

修正依頼の連絡の例

〇〇さん、初稿をありがとうございました。原稿に、提案(色つきの文字)とコメントを入れました。
・表記の統一と誤字は、提案で直しています。問題なければ承認をお願いします。
・内容についての相談は、コメントで5か所書きました。本文を直すか、コメントに返信をお願いします。
対応が終わったら、原稿の一番上に「修正完了」と書いて、ご連絡ください。〇月〇日(〇)までにいただけると助かります。

連絡に「何か所あるか」を書いておくと、ライターが見落としに気づきやすくなります。

Wordで原稿を受け取った場合

ライターからWordのファイルで原稿が届くこともあります。その場合は、Googleドライブにアップロードし、Googleドキュメントで開いてから校正すると、この記事の方法がそのまま使えます。開いたファイルは、上のメニューの「ファイル」から「Googleドキュメントとして保存」を選ぶと、Googleドキュメントの形式になります。

Wordの変更履歴が付いたまま取り込むと、その変更がGoogleドキュメントの提案として表示されることがあります。取り込んだら、まず残っている提案がないかを確かめ、Word側で済ませた修正を二重に処理しないよう注意してください。

版の記録を残しておく

提案を処理したあとで、「前の版の文章に戻したい」となることもあります。Googleドキュメントは、自動で変更の記録を残しています。上のメニューの「ファイル」から「変更履歴」を開き、「変更履歴を表示」を選ぶと、過去の版を見たり、その版に戻したりできます。

初稿、校正後、最終稿のように区切りのよいところで、版に名前をつけておくと、あとから探しやすくなります。

提案を出す側のコツ

提案モードは便利ですが、出し方によっては、受け取った側の負担が大きくなります。校正をする人が気をつけたい点をまとめます。

1つの提案は、1か所の修正にする

段落をまるごと消して書き直すと、どこが変わったのかが分かりにくくなります。誤字なら誤字の部分だけ、言い回しならその言い回しの部分だけを直し、1つの提案で直す範囲を小さくすると、書いた人が1つずつ判断できます。

段落の構成を大きく変えたいときは、提案で書き直すよりも、コメントで「この段落は、結論を先に書く形にできますか?」と伝え、書いた人に直してもらうほうが、文章の調子も保たれます。

好みの直しはしない

「〜です」を「〜となります」に変える、言い換えても意味が変わらない言葉を入れ替える、といった好みの直しを提案すると、提案の数が増えるだけで、原稿は良くなりません。直すのは、間違い、表記ルールに反するところ、読み手に誤解を与えるところに絞ります。

事実の確認は、コメントで聞く

数字や固有名詞、法律や制度の説明に疑問があるときは、自分の思い込みで書き換えず、コメントで確認します。「この数字の出典を教えてください」「この制度は2026年時点でも同じですか?」のように聞けば、書いた人が確かめて直せます。

理由が必要な提案には、一言添える

表記ルールに沿った直しなら理由は要りませんが、意味にかかわる直しには、提案のカードに理由を書き添えます。「読者は初心者なので、専門用語に説明を足しました」のように一言あれば、書いた人も納得して承認できますし、次の原稿から同じ書き方をしてくれます。

提案モードでよくあるトラブル

困りごと原因対処
直したのに提案にならず、本文が書き換わった編集モードのまま直した「編集」から「提案」に切り替える。書き換えた部分は、元に戻すか変更履歴から戻す
自分の原稿なのに、書いた文章が全部提案になる提案モードのまま書いている鉛筆のマークのメニューで「編集」に戻す
提案の数が多すぎて、処理が終わらない表記のルールが決まっていない表記ルールの一覧を作り、書く段階でそろえてもらう
承認したら、書式がおかしくなった書式の変更も提案として記録されている書式の提案は中身を確かめてから承認する
通知のメールが多すぎる提案やコメントのたびに通知が届くGoogleドキュメントの通知の設定で、届く範囲を変える

いちばん多いのは、モードの切り替え忘れです。他人の原稿を開いたら、まず右上の表示が「提案」になっているかを確かめる習慣をつけると、うっかり書き換えてしまう事故を防げます。

WordPressへ入稿する前に確かめること

校正が終わった原稿をWordPressに入れる前に、次の点を確かめます。

入稿前のチェックリスト

  • 提案がすべて承認か却下で処理され、色つきの文字や取り消し線が残っていない
  • コメントがすべて「解決」になっている
  • 見出しが、見出し2・見出し3などの書式で付けられている(文字を大きくしただけになっていない)
  • 画像が原稿の正しい位置に入っている
  • 表の1行目が、見出しの行として分かる形になっている
  • 原稿の中の「※ここに画像」のようなメモ書きが消えている

とくに大事なのが、提案とコメントを残したまま入稿しないことです。処理されていない提案があると、どちらの文章が正しいのか分からないまま、記事が公開されてしまうおそれがあります。

WordPressに入れたあとも、すぐに公開せず、まず下書きのまま表示を確かめるのが安全です。依頼主や上司の確認が必要な場合は、公開前の下書きを共有して見てもらう方法もあります。その流れは、WordPressの下書きを公開前に共有する方法の記事で説明しています。原稿の受け取りから公開までの全体の流れは、ライターの納品をGoogleドキュメントにする理由の記事でもまとめています。

入稿の手間を減らしたい人へ

校正の済んだ原稿をWordPressに入れるときは、コピー&ペーストで貼り付け、見出しや画像を直していく方法が一般的です。手作業での入れ方と崩れやすい点は、GoogleドキュメントをWordPressの記事に変換する方法の記事で説明しています。

この入稿の作業を自動にしたい方には、私たちが作っている「ドクポス」というウェブサービスもあります。GoogleドキュメントのURLを貼ると、見出し・太字・下線・取り消し線・リンク・箇条書き・表・画像をWordPressのブロックに変換して、下書き・予約・公開のどれかで記事を作ります。画像はWordPressのメディアライブラリにアップロードされた状態で入ります。文章をAIで書き換えることはなく、ドキュメントのとおりに変換するので、校正で決めた文章がそのまま記事になります。5記事まで、カード登録なしで試せます。

よくある質問

提案モードは、無料のGoogleアカウントでも使えますか?

使えます。提案モードは、Googleドキュメントの標準の機能です。会社のGoogle Workspaceのアカウントでなくても、無料のGoogleアカウントで利用できます。

提案した内容を、自分で取り消せますか?

できます。自分が出した提案のカードで却下(バツの印)を押すと、その提案は取り消されます。

「閲覧者(コメント可)」の人が直そうとすると、どうなりますか?

文章を直そうとすると、自動的に提案として記録されます。原稿が直接書き換わることはありません。

提案がたくさんあって、どれが誰のものか分かりません。

提案のカードには、提案した人の名前と日時が表示されます。「ツール」から「提案された変更を確認」を開くと、提案を順番に見ていけます。人によって提案の色も変わるので、本文の色でも見分けられます。

提案を残したままダウンロードや印刷をすると、どうなりますか?

処理していない提案は、まだ確定していない変更です。公開や入稿に使う前に、すべての提案を承認か却下で片づけてから、ファイルを書き出したり印刷したりしてください。

提案モードで、画像や表も直せますか?

画像の差し替えや表の中の文字の修正も、提案として記録できます。ただ、表の行や列を大きく組み替えるような変更は、提案だと分かりにくくなることがあります。大きな変更は、コメントで意図を伝えてから、書いた人に直してもらうほうが確実です。

Wordの変更履歴と、どちらが使いやすいですか?

使う人の環境によります。Googleドキュメントは、ファイルを送り合わずに、同じ原稿を複数の人が同時に開いて提案やコメントができるのが利点です。Wordで原稿を受け取っている場合は、Googleドキュメントに取り込んでから校正する方法もあります。

まとめ

Googleドキュメントの提案モードを使った、校正と修正依頼の進め方をまとめます。

この記事のまとめ

  • 提案モードでは、直した内容が提案として記録され、承認されるまで確定しない
  • 鉛筆のマークのメニュー、または「表示」の「モード」から提案に切り替える
  • 校正をお願いする相手には「閲覧者(コメント可)」で共有すると、原稿が直接書き換わらない
  • 提案は1つずつ承認・却下するか、「ツール」の「提案された変更を確認」でまとめて処理する
  • 答えが決まっている修正は提案、相手に考えてほしいことはコメントで伝える
  • 入稿の前に、提案とコメントをすべて片づけてから WordPress に入れる

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参考にした資料