動物病院のLLMO対策|128院のホームページを診断したら平均49.6点、6割がD判定だった【AI検索対策】
公開日: / 更新日: / カテゴリ: 業種別の調査 / 執筆: エラバレル

「夜にうちの子の具合が悪くなったとき、近くの病院がAIに出てこなかった」「ChatGPTで『〇〇市の動物病院』と聞いたら、知らない病院ばかり紹介された」。ペットの具合が悪いとき、ChatGPTやGoogleのAIによる概要に病院を聞く飼い主が増えています。
先に結論をお伝えします。動物病院のホームページがAIに選ばれるために大事なのは、診療できる動物・診療時間と夜間の対応・費用の目安を文章で書き、飼い主の質問に答える形で整えることです。どれも、ホームページの中身を少し書き足すだけでできます。
選ばれるAI診断は2026年10月、全国の動物病院の公式ホームページ128院を診断しました。平均は100点満点中49.6点で、62%の病院がD判定でした。22業種の中では、下から4番目です。
この記事では、動物病院のホームページがAIに選ばれにくい理由を調査の数字で示し、今日からできる直し方を、文例と構造化データのコードつきでまとめます。
この記事でわかること
- 動物病院のLLMO対策とは何か、飼い主がAIにどんな質問をしているか
- 128院の診断結果(平均点、判定の内訳、22業種との比較)
- 多かった不足と、動物病院ならではの特徴(116院の中身の調査)
- 診療できる動物・時間・費用を書いている病院ほど点数が高いという結果
- 今日からできる6つの直し方と、よくある質問の文例
- VeterinaryCareの構造化データのコード
動物病院のLLMO対策とは?
LLMO対策(AIO対策、AI検索対策とも呼ばれます)は、ChatGPTやGoogleのAIによる概要などが回答を作るときに、自分の病院を正しく読み取り、候補として挙げてもらうための対策です。LLMOは「Large Language Model Optimization(大規模言語モデル最適化)」の略です。
AIが答えるときに材料にするのは、病院の公式ホームページ、Googleビジネスプロフィール、口コミです。このうち、病院が自分で内容を決められて、いちばん詳しく書けるのが公式ホームページです。
飼い主は、AIにこんな質問をしている
動物病院の場合、AIには次のような質問がされます。
- 「〇〇市で、日曜も診療している動物病院は?」
- 「夜間に犬が吐いた。近くで救急対応している病院は?」
- 「猫の歯石取りができる病院と、費用の目安は?」
- 「フェレット(うさぎ・鳥)を診てもらえる病院は?」
AIは、場所・診療時間・診てもらえる動物・夜間や救急・費用を組み合わせて答えようとします。急いでいる飼い主ほど、AIに「今すぐ診てもらえる病院」を聞きます。ホームページにこれらが文章で書かれていないと、AIは答えの材料にできません。
「LLMO」「AIO」「AEO」は同じ意味?
呼び方は会社によって違いますが、指している取り組みはほぼ同じです。どれも「AIの回答に選ばれるための対策」という意味で使われています。内容は、従来のSEO(検索エンジン対策)と重なる部分が多く、別々に考える必要はありません。
128院を診断した結果
平均49.6点。22業種の中で下から4番目
| 業種 | 調べた数 | 平均点 |
|---|---|---|
| 工務店 | 63 | 62.6 |
| 歯科医院 | 52 | 62.1 |
| 外壁塗装 | 82 | 61.5 |
| 税理士事務所 | 113 | 60.1 |
| クリニック | 133 | 59.2 |
| 整体院 | 108 | 58.7 |
| 社会保険労務士 | 106 | 57.9 |
| 行政書士 | 279 | 56.7 |
| 葬儀社 | 138 | 56.5 |
| 保険代理店 | 51 | 53.4 |
| 不動産会社 | 124 | 53.4 |
| 英会話教室 | 56 | 53.0 |
| 眼科 | 77 | 51.4 |
| 学習塾 | 116 | 51.2 |
| 自動車整備 | 112 | 50.6 |
| 整形外科 | 45 | 50.2 |
| 中古車販売店 | 120 | 50.0 |
| エステサロン | 63 | 49.6 |
| 動物病院 | 128 | 49.6 |
| ネイルサロン | 148 | 49.3 |
| 美容室 | 78 | 48.5 |
| 旅館・ホテル | 119 | 45.7 |

判定の内訳は、A判定0%、B判定2%、C判定35%、D判定62%で、10院のうち6院がD判定でした。22業種全体(2,296件)の平均は54.1点なので、動物病院は全体より4.5点低い結果です。
分野ごとの点数
診断の22項目は、5つの分野に分かれています。分野ごとの平均点は次のとおりでした。
| 分野 | 平均点 |
|---|---|
| AIに読んでもらえるか | 97点 |
| 技術の土台(HTTPS・速さ・サイトマップ) | 76点 |
| 運営者の信頼性 | 57点 |
| AIが引用しやすい書き方 | 38点 |
| 構造化データ | 13点 |
AIのクローラーに読まれる状態にはなっている病院がほとんどですが、AIが引用しやすい書き方(38点)と構造化データ(13点)が低く、「読まれても、答えの材料になる文章が少ない」状態でした。
多かった不足
| 不足していた項目 | 動物病院(128院) |
|---|---|
| 運営者の情報が、構造化データに十分入っていない | 99% |
| 質問に答える形の見出しが足りない | 98% |
| ページの内容の種類が、構造化データで伝わっていない | 95% |
| 見出しの直後に短い答えがない | 84% |
| プライバシーポリシーの表記がない | 73% |
| SNSで共有されたときの情報(OGP)が足りない | 73% |
| 構造化データがない | 64% |
| 見出しの構造(h1・h2)に問題がある | 62% |
| 病院の概要(運営者情報)の中身が不十分 | 52% |
| 問い合わせ先が見つからない | 28% |
| サイトマップがない | 26% |
| HTTPS(鍵マーク)になっていない | 22% |
| 本文がプログラムで後から表示され、読めない | 16% |
人の医療機関と比べると、プライバシーポリシー(73%)、HTTPS(22%)、問い合わせ先(28%)の不足が目立ちました。22業種全体では、プライバシーポリシーの不足は50%、HTTPSは12%、問い合わせ先は13%です。開院のときに作ったホームページを、長く更新していない病院が多いと考えられます。
WordPressで作られたサイトは57院で、平均点はWordPressが57.8点、それ以外(ホームページ作成サービスや独自の作りなど)が43.0点と、15点近い差がありました。
動物病院ならではの特徴
トップページと、診療案内のページを確認して、動物病院に特有の点も数えました。
| 状態 | 病院の数 | 割合 |
|---|---|---|
| トップに電話番号がある | 95 / 116 | 82% |
| 診療時間の記載がある | 93 / 116 | 80% |
| 診療できる動物(犬・猫・うさぎなど)が書かれている | 86 / 116 | 74% |
| 駐車場の案内がある | 76 / 116 | 66% |
| 獣医師・院長の紹介がある | 74 / 116 | 64% |
| 予約の案内がある | 70 / 116 | 60% |
| 夜間・救急の案内がある | 42 / 116 | 36% |
| よくある質問がある | 36 / 116 | 31% |
| 費用の目安(金額)が書かれている | 30 / 116 | 26% |
| 文章が少ない(写真中心で1,500字未満) | 57 / 116 | 49% |

電話番号や診療時間はほとんどの病院に書かれていますが、よくある質問(31%)と費用の目安(26%)は少数でした。夜間・救急の案内がある病院も36%にとどまりました。
書いている病院ほど、点数が高い
| 状態 | 書いている病院の平均点 | 書いていない病院の平均点 |
|---|---|---|
| 獣医師・院長の紹介 | 54.3点 | 41.5点 |
| 予約の案内 | 54.0点 | 43.2点 |
| 診療できる動物 | 52.5点 | 41.5点 |
| 費用の目安 | 53.3点 | 48.4点 |
| よくある質問 | 53.3点 | 48.1点 |
これらの項目そのものが診断の点数に入っているわけではありません。ただ、飼い主が知りたいことを具体的に書いている病院ほど、ホームページ全体がAIにとって読みやすい形に整っている傾向がありました。逆に、文章が少ない病院(写真中心で1,500字未満)の平均は42.6点で、文章が十分な病院(56.5点)より14点低い結果でした。
動物病院128院の調査のまとめ
- 平均49.6点(22業種全体は54.1点)、D判定が62%
- 質問に答える見出しが足りない病院が98%、見出しの直後に答えがない病院が84%
- プライバシーポリシーがない病院が73%、HTTPSでない病院が22%
- よくある質問がある病院は31%、費用の目安を載せている病院は26%
- 獣医師の紹介がある病院の平均は54.3点、ない病院は41.5点
今日からできる直し方
ここからは、調査で多かった不足を中心に、今日からできる直し方を6つにまとめます。どれも、ホームページの文章を書き足すか、設定を変えるだけでできます。
| 直し方 | かかる時間の目安 | 費用 |
|---|---|---|
| 1. 診療できる動物と、できないことを書く | 30分 | 0円 |
| 2. 診療時間・休診日・夜間の対応を文章で書く | 30分 | 0円 |
| 3. 飼い主の質問を、よくある質問にする | 2〜3時間 | 0円 |
| 4. 費用の目安を載せる | 1時間 | 0円 |
| 5. プライバシーポリシーとHTTPSを整える | 1〜2時間 | 0円(サーバーの無料SSL) |
| 6. 構造化データを入れる | 30分〜1時間 | 0円 |
1. 診療できる動物と、できないことを書く
「犬・猫」だけでなく、うさぎ・ハムスター・フェレット・鳥・爬虫類など、診られる動物をはっきり書きます。診られない動物や、対応していない治療も書いておくと、飼い主にもAIにも親切です。
「エキゾチックアニマルも診ます」だけでは、AIは「うさぎを診てもらえるか」に答えられません。動物の名前を1つずつ書くのがポイントです。
2. 診療時間・休診日・夜間の対応を、文章で書く
- 曜日ごとの診療時間(表だけでなく文章でも)
- 休診日、臨時休診の知らせ方
- 夜間・救急の対応(「診療時間外は〇〇動物救急センターをご案内しています」など、自院で対応しない場合も書く)
診療時間を画像の表だけで載せている病院は、文字でも書いておきます。AIは画像の中の文字を読み取れないことがあるためです(画像のaltの記事)。
診療時間の書き方の例
〇〇動物病院の診療時間は、月・火・水・金・土曜日が9時〜12時と16時〜19時、日曜日が9時〜12時です。木曜日と祝日は休診です。診療時間外の急患は、〇〇市の〇〇動物救急センター(電話〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇)をご案内しています。
3. 飼い主の質問を、よくある質問にする
よくある質問がある病院は31%でした。受付でよく聞かれることを、そのまま見出しにします。
- 「予約なしでも診てもらえますか?」
- 「初診のときに持っていくものは?」
- 「ワクチンの費用はいくらですか?」
- 「避妊・去勢手術は何歳からできますか?」
- 「駐車場はありますか? 車の中で待てますか?」
見出しを質問の形にして、すぐ下の1〜2文で答えを書きます。答えは「はい、できます。」「〇〇円からです。」のように、最初の一文で結論を言い切るのがコツです。質問の見出しが足りない病院は98%、見出しの直後に答えがない病院は84%で、よくある質問を作ることが、最も点数を上げやすい直し方です。書き方はよくある質問の構造化データの記事でも説明しています。
4. 費用の目安を載せる
ワクチン、健康診断、避妊・去勢手術、歯石取りなど、よくある診療の費用の目安を載せている病院は26%でした。「〇〇円〜(体重や状態で変わります)」の形でも、AIが「費用の目安は?」と聞かれたときの材料になります。
5. プライバシーポリシーとHTTPSを整える
プライバシーポリシーがない病院が73%、HTTPSでない病院が22%ありました。予約や問い合わせで飼い主の情報を受け取るなら、どちらも必要です。レンタルサーバーの無料のSSLで、HTTPSにできることがほとんどです(HTTPSにする方法の記事)。
病院の概要ページも見直す
病院の概要(運営者情報)の中身が不十分な病院が52%ありました。病院名だけでなく、院長の名前と獣医師であること、所在地、電話番号、開院の年、所属している獣医師会などを書いておくと、AIが「どんな病院か」を判断しやすくなります。
6. 構造化データを入れる(VeterinaryCare)
構造化データ(病院の情報を、AIや検索エンジンが間違いなく読み取れる書式)は、平均13点と最も伸びしろのある分野です。動物病院には VeterinaryCare という型があります。
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "VeterinaryCare",
"@id": "https://example.com/#business",
"name": "〇〇動物病院",
"url": "https://example.com/",
"logo": "https://example.com/logo.png",
"description": "岐阜市の動物病院。犬・猫・うさぎ・フェレットの診療。日曜午前も診療、駐車場8台。院長は獣医師の〇〇〇〇。",
"telephone": "+81-58-000-0000",
"address": {
"@type": "PostalAddress",
"postalCode": "500-0000",
"addressRegion": "岐阜県",
"addressLocality": "岐阜市",
"streetAddress": "〇〇町1-2-3",
"addressCountry": "JP"
},
"openingHoursSpecification": [
{
"@type": "OpeningHoursSpecification",
"dayOfWeek": ["Monday", "Tuesday", "Wednesday", "Friday", "Saturday"],
"opens": "09:00",
"closes": "12:00"
},
{
"@type": "OpeningHoursSpecification",
"dayOfWeek": ["Monday", "Tuesday", "Wednesday", "Friday", "Saturday"],
"opens": "16:00",
"closes": "19:00"
},
{
"@type": "OpeningHoursSpecification",
"dayOfWeek": "Sunday",
"opens": "09:00",
"closes": "12:00"
}
],
"sameAs": ["https://www.instagram.com/〇〇/"]
}
</script>
午前・午後で分かれる診療時間は、組を分けて書きます。書き方の詳細は構造化データの営業時間の書き方の記事で説明しています。WordPressなら、SEOプラグインの設定で出せる場合もあります(Rank MathのローカルSEO設定の記事)。入力欄に書き込むだけでコードを作れるツールもあります。
構造化データ作成ツールを使う(無料)自分の病院のホームページのチェックリスト
- 診療できる動物の名前が、1つずつ文章で書かれている
- 曜日ごとの診療時間と休診日が、画像ではなく文字で書かれている
- 夜間・救急のときの案内(自院で対応しない場合も)が書かれている
- よくある質問が、質問の見出しと1〜2文の答えの形で5個以上ある
- ワクチンや手術など、よくある診療の費用の目安が書かれている
- プライバシーポリシーがあり、HTTPS(鍵マーク)になっている
自分の病院のホームページを確かめる
今回の128院の診断と同じ方法で、自分の病院のホームページを確かめられます。選ばれるAI診断なら、URLを入れるだけで、22項目の判定と理由を無料で確認できます。登録は不要です。
自分のサイトを、無料で診断するよくある質問
写真中心のホームページではダメですか?
写真は飼い主に安心感を伝えるので大事です。ただ、AIは写真の内容を読み取れないので、診療できる動物・時間・費用・設備などは、写真とは別に文章で書いてください。文章が少ない病院は49%ありました。
口コミはAIに影響しますか?
影響します。Googleの口コミは、AIが「評判のよい病院」を判断する材料になります。口コミに返信し、ホームページとGoogleビジネスプロフィールの診療時間・休診日をそろえておきましょう(Googleビジネスプロフィールの記事)。
費用を載せると、ほかの病院と比べられませんか?
比べられることはありますが、費用が分からない病院は、そもそもAIの回答の候補に入りにくくなります。「〇〇円〜」の目安と、変わる条件を書いておくのがおすすめです。
夜間の救急をやっていなくても、書いたほうがいいですか?
書いたほうがよいです。「夜間は対応していません。急患は〇〇動物救急センターをご案内しています」と書いておけば、飼い主は迷わずに済みます。AIにとっても、「この病院は夜間に対応しているか」という質問にはっきり答えられる材料になります。
トリミングやペットホテルもやっています。書いたほうがいいですか?
書いてください。トリミングやペットホテルのような診療以外のサービスも、AIに「〇〇市でトリミングもできる動物病院は?」と聞かれたときの材料になります。料金の目安も添えると、さらに伝わりやすくなります。
制作会社に頼まないと直せませんか?
ほとんどは自分で直せます。文章の書き足し、よくある質問の追加、プライバシーポリシーの作成は、ホームページの編集画面からできます。本文がプログラムで後から表示される作り(16%の病院が該当)の場合だけは、制作会社への相談が必要になることがあります。
まとめ
動物病院のホームページは、電話番号や診療時間は書かれていても、飼い主の質問に答える形の文章が足りない病院がほとんどでした。
この記事のまとめ
- 動物病院の公式ホームページ128院の平均は49.6点で、22業種の中で下から4番目。62%がD判定
- 最も弱い分野は構造化データ(平均13点)と、AIが引用しやすい書き方(平均38点)
- 質問に答える形の見出しが足りない病院が98%、プライバシーポリシーがない病院が73%、HTTPSでない病院が22%
- よくある質問がある病院は31%、費用の目安を載せている病院は26%
- 獣医師の紹介・予約の案内・診療できる動物を書いている病院ほど、平均点が10点以上高かった
- 診療できる動物・時間・夜間の対応・費用の目安を文章で書き、よくある質問を作り、VeterinaryCareの構造化データを入れる
まずは、自分の病院のホームページに何が足りないかを確かめてください。選ばれるAI診断なら、URLを入れるだけで、22項目の判定と理由を無料で確認できます。
自分のサイトを、無料で診断する参考にした資料
調査の方法:2026年10月、地図の公開データ(OpenStreetMap)に公式サイトのURLが登録されていた全国の動物病院から150院を選び、選ばれるAI診断で診断しました(サイトが開けなかった22院を除く128院)。点数・判定・項目ごとの割合は、2026年10月2日に見直した採点基準で再診断した結果です。診療できる動物・費用などの項目は、トップページと、そこからリンクされている診療案内・料金のページのHTMLを確認して数えています(116院)。他の業種の数字は、2026年9〜10月に同じ方法で調べ、同じ基準で再診断した結果です。公開しているのは集計した数字だけで、個別の病院の名前と点数は公開していません。