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社会保険労務士事務所のLLMO対策|106事務所を診断したら、よくある質問がある事務所は13点高かった【今日からできる直し方】

公開日: / 更新日: / カテゴリ: 業種別の調査 / 執筆: エラバレル

社会保険労務士事務所のLLMO対策|106事務所を診断したら、よくある質問がある事務所は13点高かった【今日からできる直し方】

「顧問先は紹介で増えているから、ホームページはそれほど大事ではない」「AI検索の対策といっても、社労士事務所が何をすればいいのか分からない」。社会保険労務士の先生から、こうした声を聞くことがあります。

けれども、「従業員10人の会社で、就業規則を作ってくれる社労士は?」「助成金の申請に強い社労士を〇〇市で探して」のように、労務の相談先をChatGPTやGoogleのAIによる概要に聞く経営者は増えています。紹介を受けた経営者が、その事務所を確かめるためにAIに聞くこともあります。AIが答えるときに材料にするのは、事務所の公式ホームページ、Googleビジネスプロフィール、士業の紹介サイトです。

先に結論をお伝えします。社労士事務所のホームページは、業務の案内はよく書かれている一方で、「本当に登録している社労士か」を示す情報と、経営者の質問に答える文章が不足しています。 よくある質問がある事務所は、ない事務所より平均点が13点以上高い結果でした。

選ばれるAI診断は2026年10月、全国の社会保険労務士事務所の公式ホームページ106事務所を診断しました。平均は100点満点中57.9点で、調べた22業種の中で7番目(高い順)でした。この記事では、その結果をもとに、社労士事務所のホームページに足りないものと、今日からできる直し方を説明します。

この記事でわかること

  • 社労士事務所のLLMO対策とは何か、AIにどんな質問がされるのか
  • 106事務所を診断して分かった、点数と多かった不足
  • 登録番号・所属の社労士会・料金などの記載状況
  • よくある質問など、書いている事務所ほど点数が高かった項目
  • 登録番号と所属、業務ごとの料金、よくある質問の書き方(文例つき)
  • ProfessionalServiceの構造化データのコード

社会保険労務士事務所のLLMO対策とは?

LLMO対策(AIO対策、AI検索対策とも呼ばれます)は、ChatGPTやGoogleのAIによる概要などが回答を作るときに、自分の事務所を正しく読み取り、候補や出典として挙げてもらうための対策です。LLMOは「Large Language Model Optimization(大規模言語モデル最適化)」の略です。

社会保険労務士事務所の場合、AIには次のような質問がされます。

  • 「〇〇市で助成金の申請に強い社労士は?」
  • 「就業規則を作ってもらうと費用はいくら?」
  • 「給与計算を外注できる社労士事務所を教えて」
  • 「従業員とのトラブルを相談できる社労士は?」
  • 「介護事業所の労務に詳しい社労士を探して」

AIは、地域・得意な業務(助成金・就業規則・給与計算・労務相談)・得意な業種・料金・本当に登録している社労士かを組み合わせて答えようとします。経営者は「任せて大丈夫か」を重視するので、資格の裏付けと料金がはっきりしているかが大事です。

「士業」は信頼の裏付けが特に大事

社労士の仕事は、会社の労務や社会保険という、間違えると影響の大きい分野です。そのため、検索エンジンもAIも、発信元が本当に資格を持った専門家かどうかを重く見るとされています。経験・専門性・信頼性の伝え方は、小さな会社のE-E-A-Tの記事でも説明しています。

106事務所を診断した結果【平均57.9点】

22業種の中で7番目

選ばれるAI診断では、22業種・2,296件の公式ホームページを、同じ採点基準で診断しています。全体の平均は54.1点で、社労士事務所の57.9点はそれより3.8点高い結果でした。

業種調べた数平均点
工務店6362.6
歯科医院5262.1
外壁塗装会社8261.5
税理士事務所11360.1
クリニック(内科・皮膚科)13359.2
整体院・整骨院10858.7
社会保険労務士事務所10657.9
行政書士事務所27956.7
葬儀社13856.5
不動産会社12453.4
保険代理店5153.4
英会話教室5653.0
眼科7751.4
学習塾11651.2
自動車整備工場11250.6
整形外科4550.2
中古車販売店12050.0
エステサロン6349.6
動物病院12849.6
ネイルサロン14849.3
美容室7848.5
旅館・ホテル11945.7

士業の中では、税理士事務所(60.1点)より低く、行政書士事務所(56.7点)より少し高い結果でした。

社労士事務所106事務所の調査結果

  • 平均点は57.9点(中央値は59点)。22業種全体の平均は54.1点
  • 判定の内訳は、A判定1事務所(1%)、B判定11事務所(10%)、C判定51事務所(48%)、D判定43事務所(41%)
  • 点数が80点以上だったのは9.4%、70点以上は17.9%
  • WordPressで作られた59事務所(56%)の平均は63.2点、それ以外の47事務所は51.3点

分野ごとの点数

分野平均点
AIに読んでもらえるか99点
技術の土台(HTTPS・速さ・サイトマップ)87点
運営者の信頼性70点
AIが引用しやすい書き方48点
構造化データ21点

技術の土台(87点)は整っている事務所が多い一方、構造化データ(21点)とAIが引用しやすい書き方(48点)が大きく不足していました。

多かった不足

不足していた項目社労士事務所(106事務所)22業種全体
運営者の情報が構造化データに十分入っていない94%(100事務所)97%
ページの内容の種類が、構造化データで伝わっていない89%(94事務所)91%
質問に答える形の見出しが足りない86%(91事務所)91%
見出しの直後に短い答えがない86%(91事務所)83%
共有用の情報(OGP)が足りない54%(57事務所)61%
構造化データがない(または壊れている)50%(53事務所)59%
プライバシーポリシーなどの表記がない50%(53事務所)50%
見出しの構造が整っていない50%(53事務所)53%
運営者情報(事務所案内)の中身が不十分35%(37事務所)48%
事務所案内のページへのリンクがない18%(19事務所)11%
サイトマップがない15%(16事務所)17%
問い合わせ先が見つからない8%(8事務所)13%

※割合は「不足」または「一部不足」と判定された事務所の割合です。

全体と同じく、構造化データと「質問に答える書き方」の不足が上位を占めました。一方、事務所案内のページへのリンクがない事務所は18%と、全体(11%)より多い結果でした。

社会保険労務士事務所ならではの特徴

トップページと、そこからリンクされている料金・案内のページを確認して、社労士事務所に特有の点も数えました。

状態事務所割合
就業規則の案内がある84 / 10679%
給与計算の案内がある81 / 10676%
助成金の案内がある78 / 10674%
顧問料・報酬の言葉がある77 / 10673%
労務相談の案内がある68 / 10664%
所属する社労士会が書かれている33 / 10631%
登録番号が書かれている28 / 10626%
よくある質問がある39 / 10637%
金額(料金・費用)が書かれている(トップか料金ページ)62 / 10658%
文章が少ない(写真中心で1,500字未満)34 / 10632%
社会保険労務士事務所のホームページの特徴
出典:選ばれるAI診断の調査

業務の案内はほとんどの事務所にありましたが、社労士の登録番号(26%)と所属する社労士会(31%)を書いている事務所は少数でした。

書いている事務所ほど、点数が高い

書いているかどうか書いている事務所の平均点書いていない事務所の平均点
よくある質問66.4点52.7点
顧問料・報酬の言葉がある60.8点49.2点
給与計算の案内がある60.3点49.1点
労務相談の案内がある60.4点52.7点
就業規則の案内がある59.4点50.8点
登録番号が書かれている62.8点55.8点
所属する社労士会が書かれている62.8点55.3点

これらの項目そのものが診断の点数に入っているわけではありません。ただ、経営者が知りたいことを具体的に書いている事務所ほど、ホームページ全体がAIにとって読みやすい形に整っている傾向がありました。特に、よくある質問がある事務所とない事務所の差は13.7点と、最も大きくなりました。

なぜ社労士事務所のホームページは点数が伸びないのか

理由1:業務の案内が「名前だけ」になっている

就業規則、給与計算、助成金の案内は7〜8割の事務所にありました。ただ、業務の名前を並べただけで、「どんな会社が対象か」「どんな流れで進むか」「費用はいくらか」まで書かれていないことがあります。AIは、条件を具体的に書いている情報のほうを回答に使いやすくなります。

理由2:資格の裏付けが書かれていない

登録番号を書いている事務所は26%、所属する社労士会は31%でした。経営者もAIも、「本当に登録している社労士か」を確かめる手がかりがないと、安心して紹介できません。

理由3:構造化データが入っていない

運営者の情報が構造化データに十分入っていない事務所が94%でした。事務所名や住所は文章で書かれていても、AIが確実に読み取れる形にはなっていません。

社労士事務所の対策は「裏付け」と「答え」

社労士事務所のLLMO対策は、①登録番号・所属・経歴で「本当に資格を持った専門家か」を示すことと、②経営者の質問に答える文章を書くこと、の2つが中心です。どちらも、ホームページの更新の画面から自分で足せます。

今日からできる直し方

1. 事務所案内に、登録番号と所属を書く

  • 代表の社会保険労務士の氏名と、登録番号(全国社会保険労務士会連合会の登録番号)
  • 所属する都道府県の社会保険労務士会
  • 経歴、得意な業種(建設業、介護、飲食など)、顧問先の数
  • 特定社会保険労務士の付記を受けていれば、その旨

プロフィールの書き方と文例は、士業の代表者プロフィールの書き方の記事で詳しく説明しています。

事務所案内の書き方の例

代表 社会保険労務士 〇〇 〇〇(まるまる まるまる)
全国社会保険労務士会連合会 登録番号 第〇〇〇〇〇〇〇〇号/岐阜県社会保険労務士会 所属

〇〇年、〇〇社会保険労務士事務所を開業。それ以前は製造業の会社で8年間、人事と給与計算を担当。従業員5〜50人の会社を中心に、就業規則の作成、給与計算、雇用関係の助成金の申請をお手伝いしています。

2. 業務ごとのページと料金を書く

就業規則の作成、給与計算、助成金の申請、労務相談、手続きの代行など、業務ごとにページを分け、次の内容を書きます。

  • 対象(どんな規模・業種の会社か)
  • 進め方(初回の相談から完了までの流れと期間)
  • 料金(顧問料、スポットの料金、助成金の成功報酬の有無)
  • 必要な書類や、会社側で準備すること

料金が書かれていた事務所は58%でした。顧問料・報酬について書いている事務所の平均点は60.8点で、書いていない事務所(49.2点)より11点以上高い結果でした。

業務ページに書きたいこと
就業規則の作成新規作成か見直しか、ヒアリングの回数、作成までの期間、料金
給与計算対応できる人数、締め日と支払日の流れ、使っているソフト、料金
助成金の申請扱っている助成金の種類、申請の流れ、着手金と成功報酬
労務相談相談の方法(電話・メール・オンライン)、顧問契約に含まれる範囲
手続きの代行入社・退社、労働保険の年度更新、算定基礎届など

3. 経営者の質問を、よくある質問にする

よくある質問がある事務所の平均点は66.4点で、ない事務所(52.7点)より13点以上高い結果でした。よくある質問がある事務所は37%なので、作るだけで多くの事務所と差がつきます。

  • 「従業員が数人でも顧問契約できますか?」
  • 「助成金の申請だけでも頼めますか? 成功報酬はありますか?」
  • 「給与計算のソフトは何を使っていますか?」
  • 「オンラインだけでやり取りできますか?」
  • 「県外の会社でも依頼できますか?」
  • 「税理士と連携してもらえますか?」

見出しを質問の形にして、すぐ下の1〜2文で答えを書くのがコツです。よくある質問の構造化データは、FAQの構造化データの記事で説明しています。

よくある質問の書き方の例

見出し:従業員が数人でも顧問契約できますか?
答え:はい、従業員1人の会社から顧問契約を承っています。月額の顧問料は従業員数に応じて決まり、5人までの会社は〇〇円からです。

4. ProfessionalServiceの構造化データを入れる

構造化データ(事務所の情報を、AIや検索エンジンが間違いなく読み取れる書式)は、平均21点と最も伸びしろのある分野です。社会保険労務士事務所には ProfessionalService を使います。

<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "ProfessionalService",
  "@id": "https://example.com/#business",
  "name": "〇〇社会保険労務士事務所",
  "url": "https://example.com/",
  "logo": "https://example.com/logo.png",
  "description": "岐阜市の社会保険労務士事務所。中小企業の就業規則・給与計算・助成金申請。代表は社会保険労務士の〇〇〇〇(岐阜県社会保険労務士会所属)。",
  "telephone": "+81-58-000-0000",
  "address": {
    "@type": "PostalAddress",
    "postalCode": "500-0000",
    "addressRegion": "岐阜県",
    "addressLocality": "岐阜市",
    "streetAddress": "〇〇町1-2-3",
    "addressCountry": "JP"
  },
  "openingHoursSpecification": [{
    "@type": "OpeningHoursSpecification",
    "dayOfWeek": ["Monday", "Tuesday", "Wednesday", "Thursday", "Friday"],
    "opens": "09:00",
    "closes": "18:00"
  }],
  "knowsAbout": ["就業規則", "給与計算", "雇用関係助成金", "労務相談"],
  "sameAs": ["https://www.instagram.com/〇〇/"]
}
</script>

knowsAbout には、得意な業務を入れます。代表者の情報は founder(創業者・代表者)として足すこともできます。型と項目の詳しい説明は、LocalBusinessの構造化データの書き方の記事で説明しています。

入力欄に書き込むだけでコードを作れるツールもあります。

構造化データ作成ツールを使う(無料)

5. プライバシーポリシーを置く

プライバシーポリシーなどの表記がない事務所が50%でした。社労士は、顧問先の従業員の個人情報を扱う仕事です。問い合わせフォームで受け取る情報、使い道、管理の方法を書いたページは、依頼する経営者の安心材料にもなります。

6. どこでも同じ表記にする

事務所名・代表者名・住所・電話番号を、ホームページ、Googleビジネスプロフィール、士業の紹介サイト、SNSで同じ表記にします。「〇〇社労士事務所」と「〇〇社会保険労務士事務所」が混在していると、AIが別の事務所として扱うことがあります。

よくある失敗

  • 登録番号を名刺の画像で載せる:画像の中の文字はAIに読めません。必ず文字で書いてください
  • 料金を「お問い合わせください」だけにする:AIに「費用はいくら?」と聞かれたときの材料になりません。「〇〇円〜」の目安だけでも書いておきます
  • 業務ページが1ページにまとまっている:業務ごとにページや見出しを分けたほうが、質問に合った部分をAIが見つけやすくなります

直したあとの確認

社労士事務所のホームページのチェックリスト

  • 代表者の氏名・登録番号・所属する社労士会が文字で書かれている
  • 経歴、得意な業種と業務が書かれている
  • 業務ごとに、対象・進め方・料金が書かれている
  • よくある質問が、質問の見出し+すぐ下の答えの形で書かれている
  • プライバシーポリシーのページがある
  • ProfessionalServiceの構造化データがあり、住所・電話・得意な業務が入っている
  • ホームページ・Googleビジネスプロフィール・紹介サイトで事務所名の表記がそろっている

行政書士事務所の調査結果と直し方は、行政書士のLLMO対策の記事にまとめています。同じ士業として、参考になる点が多いはずです。

よくある質問

大手の社労士法人に、AIで勝てますか?

「〇〇市で建設業の労務に強い社労士」のように、地域と業種を絞った質問では、地元の事務所のホームページが答えの材料になります。得意な業種と業務を具体的に書くことが大事です。

顧問料を載せても大丈夫ですか?

従業員数ごとの目安を載せている事務所は多くあります。料金が分からない事務所は、AIに「費用はいくら?」と聞かれたときの材料になりません。

口コミはAIに影響しますか?

影響します。Googleの口コミやビジネスプロフィールの情報も、AIが事務所を選ぶときの材料です。ホームページと同じ内容にそろえておきましょう。

登録番号を載せても大丈夫ですか?

社労士の登録情報は、全国社会保険労務士会連合会の検索サービスなどで確かめられるものです。載せることで、依頼する経営者が資格を確かめる手がかりになります。

開業したばかりで、顧問先の数や実績がありません。

前職での人事・労務の経験、得意にしたい業種や業務、ほかの資格を具体的に書いてください。「何ができる人か」が伝われば十分です。実績は、増えてきた時点で書き足します。

ブログやコラムは書いたほうがいいですか?

余裕があれば、法改正や助成金の情報を、経営者の質問に答える形で書くと効果的です。ただ、その前に、事務所案内・業務ページ・よくある質問の3つを整えることを優先してください。

まとめ

社労士事務所のホームページは、業務の案内はあるものの、資格の裏付けと経営者の質問への答えが足りていない事務所が大半でした。

この記事のまとめ

  • 社会保険労務士事務所の公式ホームページ106事務所の平均は57.9点で、22業種の中で7番目
  • 最も弱い分野は構造化データ(平均21点)。運営者の構造化データが不十分な事務所は94%
  • 登録番号を書いていた事務所は26%、所属の社労士会は31%、よくある質問は37%
  • よくある質問がある事務所の平均点は66.4点で、ない事務所(52.7点)より13点以上高かった
  • 登録番号と所属、業務ごとの料金、経営者の質問への答えを書き、ProfessionalServiceの構造化データを入れる
  • 事務所名・住所の表記を、ホームページ・Googleビジネスプロフィール・紹介サイトでそろえる

まずは、自分の事務所のホームページに何が足りないかを確かめてください。選ばれるAI診断なら、今回の106事務所と同じ方法で、URLを入れるだけで、22項目の判定と理由を無料で確認できます。

自分のサイトを、無料で診断する

参考にした資料

調査の方法:2026年10月、社労士の紹介サイトに掲載されていた全国の社会保険労務士事務所から107事務所を選び、選ばれるAI診断で診断しました(サイトが開けなかった1事務所を除く106事務所)。点数・判定・項目ごとの割合は、2026年10月2日に見直した採点基準で再診断した結果です。他の業種の数字も、同じ基準で再診断した22業種・2,296件の結果です。料金などの項目は、トップページと、そこからリンクされている料金・案内のページのHTMLを確認して数えています(106事務所。項目ごとの平均点は、点数と照合できた105事務所で計算)。公開しているのは集計した数字だけで、個別の名前と点数は公開していません。