構造化データの住所(PostalAddress)の書き方|日本の住所をどう分けるか【816サイトの調査つき】
公開日: / 更新日: / カテゴリ: 構造化データ / 執筆: エラバレル

「構造化データに住所を入れたいけれど、日本の住所をどの欄に分ければいいのか分からない」「区や郡、ビル名はどこに書くの?」。構造化データを自分で書こうとすると、住所の書き方で手が止まる方が多くいます。
先に結論をお伝えします。構造化データで住所を書くときは、1つの文字列ではなく、PostalAddress という形で、郵便番号・都道府県・市区町村・番地・国に分けて書きます。日本の住所なら、次のように分けます。
| 項目 | 入れる内容 | 例 |
|---|---|---|
| postalCode | 郵便番号 | 500-8001 |
| addressRegion | 都道府県 | 岐阜県 |
| addressLocality | 市区町村 | 岐阜市 |
| streetAddress | それより後ろ(町名・番地・建物名・階) | 〇〇町1-2-3 〇〇ビル2階 |
| addressCountry | 国(2文字のコード) | JP |
選ばれるAI診断が816の公式サイトを調べたところ、運営者の構造化データがあるサイトのうち、住所を入れていたのは34%だけでした。書き方そのものより、「入れていない」ことのほうが大きな問題です。
この記事では、PostalAddress の基本、日本の住所ならではの迷いどころ(政令指定都市の区、郡、建物名、自宅住所を出したくない場合など)、816サイトで見つかった書き方の傾向、入れたあとの確認方法までをまとめます。
この記事でわかること
- PostalAddress(住所の構造化データ)とは何か、なぜ分けて書くのか
- 5つの項目それぞれに何を入れるか
- 区・郡・京都の通り名・建物名など、日本の住所の迷いどころ
- 816サイトの調査で分かった、住所の書き方の傾向
- 自宅住所を出したくない場合、住所が複数ある場合の書き方
- 入れたあとの確認方法と、よくある失敗
PostalAddress とは? 住所を分けて書く理由
PostalAddress は、schema.org という構造化データの共通の辞書で決められている「住所」の型です。構造化データとは、ページの内容を、検索エンジンやAIが機械的に読み取れる決まった形で書き添えたものです。
人間なら「岐阜県岐阜市〇〇町1-2-3」という文字を見れば、どこまでが県で、どこからが市かすぐに分かります。しかし、機械にとってはただの文字の並びです。そこで、「ここが郵便番号」「ここが都道府県」「ここが市区町村」とラベルを付けて分けて書くのが PostalAddress です。
分けて書くと、次のようなことが確実に伝わります。
- その店や会社が、どの都道府県・どの市にあるか
- 「〇〇市の税理士事務所」のような、地域を含む質問の答えの候補に入るか
- ホームページ、Googleビジネスプロフィール、地図の情報が、同じ場所を指しているか
AIが「〇〇市で、土曜も開いている整体院は?」のような質問に答えるとき、住所が機械で読み取れる形になっているかどうかは、地域の候補に入るための土台になります。
Googleでも住所は大事な項目
Googleの「ローカル ビジネス(LocalBusiness)」の構造化データの説明では、店舗の名前(name)と住所(address)が必須の項目になっています。また、組織(Organization)の構造化データでも、住所は入れることがすすめられている項目です。店や事務所を構えているなら、住所は欠かせない情報です。
816サイトで、住所はどう書かれていたか
選ばれるAI診断が2026年9〜10月に、税理士事務所・整体院・工務店・歯科医院・クリニック・美容室・行政書士事務所の7業種、公式サイト816件のトップページを調べた結果です。
| 状態 | 件数 |
|---|---|
| 運営者の構造化データがある | 355件 |
| そのうち、住所(address)がある | 122件(34%) |
| 住所を1つの文字列で書いている | 9件 |
| PostalAddress で分けて書いている | 113件 |
PostalAddress で書いていた113件の、項目ごとの記入状況です。
| 項目 | 入っていた件数 |
|---|---|
| addressRegion(都道府県) | 109 / 113 |
| addressLocality(市区町村) | 108 / 113 |
| postalCode(郵便番号) | 107 / 113 |
| addressCountry(国) | 105 / 113 |
| streetAddress(番地など) | 103 / 113 |
分けて書いているサイトは、ほとんどの項目をきちんと埋めていました。問題は、そもそも住所を構造化データに入れていないサイトが、運営者の情報があるサイトの3分の2を占めていることです。
また、国の書き方は「JP」が102件で大半でしたが、「日本」と日本語で書いているものや、書いていないものもありました。
22業種・2,296サイトの診断では
- 2026年10月2日に見直した採点基準で、22業種・2,296件の公式サイトを診断し直したところ、「運営者の情報が構造化データに十分入っているか」で不足または一部不足だったサイトは97%
- 「運営者情報の中身が十分か」(会社概要などのページに、名称・所在地・連絡先などが書かれているか)で不足または一部不足だったサイトは48%
- 住所は、構造化データでも、会社概要のページでも、まだ書き足せる余地が大きい
基本の書き方
PostalAddress は、運営者の情報(Organization や LocalBusiness)の中の address という項目として入れます。
"address": {
"@type": "PostalAddress",
"postalCode": "500-8001",
"addressRegion": "岐阜県",
"addressLocality": "岐阜市",
"streetAddress": "〇〇町1-2-3 〇〇ビル2階",
"addressCountry": "JP"
}
運営者の情報全体の中に入れると、次のような形になります。
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "LocalBusiness",
"name": "〇〇整体院",
"url": "https://example.com/",
"telephone": "+81-58-000-0000",
"address": {
"@type": "PostalAddress",
"postalCode": "500-8001",
"addressRegion": "岐阜県",
"addressLocality": "岐阜市",
"streetAddress": "〇〇町1-2-3 〇〇ビル2階",
"addressCountry": "JP"
}
}
</script>
業種ごとの型や、そのほかの項目を含めた全体のコードは、LocalBusinessの構造化データの書き方の記事を参照してください。会社として書く場合はOrganization(組織)の構造化データの記事が参考になります。
5つの項目の細かい説明
| 項目 | 書き方のポイント | よくある間違い |
|---|---|---|
| postalCode | 「500-8001」のように7けた。ハイフンはあってもなくてもよい | 「〒」まで入れてしまう |
| addressRegion | 「岐阜県」「東京都」「大阪府」「北海道」のように都道府県名だけ | 市まで入れてしまう |
| addressLocality | 「岐阜市」「名古屋市中区」「〇〇郡〇〇町」 | 町名や番地まで入れてしまう |
| streetAddress | 町名・番地・建物名・階・部屋番号 | 都道府県から全部入れて二重になる |
| addressCountry | 「JP」 | 「日本」「Japan」と書く、または書き忘れる |
日本の住所の迷いどころ
日本の住所には、海外の住所の形に当てはめにくい部分があります。迷いやすいケースを一覧にします。
| ケース | 書き方 |
|---|---|
| 政令指定都市の区 | addressLocality に「名古屋市中区」のように区まで入れる |
| 東京23区 | addressRegion「東京都」、addressLocality「千代田区」 |
| 郡・町村 | addressLocality に「〇〇郡〇〇町」 |
| 京都の通り名(「〇〇通〇〇上ル」) | streetAddress にそのまま入れる |
| 建物名・部屋番号・階 | streetAddress の後ろに続けて入れる |
| 番地の書き方 | ホームページの本文やGoogleビジネスプロフィールと同じ表記にそろえる(「1-2-3」か「1丁目2番3号」か) |
| 国 | "JP"(ISO 3166-1 の2文字コード)。「日本」「Japan」ではなく JP が確実 |
| 郵便番号 | "500-8001"(ハイフンありで問題ない) |
いちばん大事なのは、ホームページの本文・Googleビジネスプロフィール・構造化データで、住所の表記をそろえることです。 表記がばらばらだと、AIが別の場所として扱うことがあります。
表記をそろえる例
ホームページの会社概要:「岐阜県岐阜市〇〇町1丁目2番3号 〇〇ビル2階」
Googleビジネスプロフィール:「〒500-8001 岐阜県岐阜市〇〇町1丁目2−3 〇〇ビル 2F」
構造化データ:「〇〇町1-2-3」
このように3か所で書き方が違う場合は、どれか1つの表記に決めて、残りをそろえます。たとえば「〇〇町1丁目2-3 〇〇ビル2階」に統一する、というように、番地の書き方・建物名・階の書き方まで同じにしておくと安心です。
全角・半角はどうするか
番地の数字やハイフンは、全角でも半角でも構造化データとしては読まれます。ただ、ほかの場所と表記をそろえる意味では、ホームページで使っている書き方に合わせるのがいちばんです。迷ったら、数字とハイフンは半角にしておくと、コピーしたときの間違いも起きにくくなります。
住所を全部出したくない場合
自宅で開業している個人事業主など、番地まで公開したくない場合は、streetAddress を省いて、都道府県と市区町村だけにできます。
"address": {
"@type": "PostalAddress",
"addressRegion": "岐阜県",
"addressLocality": "岐阜市",
"addressCountry": "JP"
}
構造化データには、ホームページで公開している範囲の住所だけを書いてください。対応地域を伝えたい場合は、areaServed に「岐阜市」「各務原市」のように地域名を並べます。
"areaServed": ["岐阜市", "各務原市", "大垣市"]
公開していない住所を構造化データにだけ書かない
構造化データは画面には表示されませんが、ページのソースを見れば誰でも読めます。「ホームページには市までしか書いていないのに、構造化データには番地まで入っていた」ということがないようにしてください。Googleのガイドラインでも、ページに表示されていない内容を構造化データにだけ書くことは避けるよう案内されています。
訪問型・出張型の仕事の場合
出張の整体、訪問介護、出張の修理など、お客さんのところへ出向く仕事では、店の住所よりも「どの地域に対応しているか」のほうが大事です。所在地は市区町村までにして、areaServed で対応地域をはっきり書くと、「〇〇市で出張してくれる〇〇は?」のような質問の材料になります。
住所が複数ある場合
- 本社と店舗が別:会社の Organization に本社の住所、各店舗のページの LocalBusiness に店舗の住所を書き、
parentOrganizationでつなぐ - 郵送先が別:
addressを配列にして2つ書くこともできるが、小さな事業なら所在地1つで十分 - 店舗が2〜3か所:店舗ごとにページを作り、それぞれのページにその店舗の LocalBusiness を書く。トップページには会社の Organization を書く
| 状況 | トップページ | 店舗のページ |
|---|---|---|
| 店舗が1つ | LocalBusiness(店舗の住所) | なし |
| 本社と店舗が別 | Organization(本社の住所) | LocalBusiness(店舗の住所)+ parentOrganization |
| 店舗が複数 | Organization(本社の住所) | 店舗ごとに LocalBusiness |
住所と一緒に入れておきたい項目
住所だけでなく、次の項目もそろえておくと、AIや検索エンジンが「この店はここにある」と判断しやすくなります。
| 項目 | 構造化データでの名前 | 入れる内容 |
|---|---|---|
| 電話番号 | telephone | 「+81-58-000-0000」のように国番号から。ページに書いている番号と同じもの |
| 緯度・経度 | geo(GeoCoordinates) | 地図アプリで調べた店の位置。小数点以下5けたほどあれば十分 |
| 地図のURL | hasMap | Googleマップなどの、店の場所を示すURL |
| 営業時間 | openingHoursSpecification | 曜日ごとの開店・閉店の時間 |
| 対応地域 | areaServed | 出張・配達などで対応している市区町村 |
緯度・経度は、Googleの「ローカル ビジネス」の説明でも入れることがすすめられている項目です。住所の表記ゆれがあっても、位置そのものがはっきり伝わります。営業時間の書き方は営業時間の構造化データの記事で説明しています。
よくある失敗と直し方
住所の構造化データで起きやすい失敗と、その直し方をまとめます。
| 失敗 | 起きること | 直し方 |
|---|---|---|
| 住所を入れていない | どこにある店か、機械が判断できない | PostalAddress で住所を足す |
| 1つの文字列で書いている | 都道府県や市を機械が確実に取り出せない | 5つの項目に分けて書き直す |
| addressRegion に「岐阜県岐阜市」と入れている | 都道府県と市区町村が混ざる | 都道府県と市区町村を別の欄に分ける |
| streetAddress に都道府県から全部入れている | 住所が二重に書かれた形になる | streetAddress は町名から後ろだけにする |
| 国を「日本」と書いている | 読まれないことがある | "JP" にする |
| 移転前の古い住所のまま | ホームページと構造化データで場所が食い違う | 移転したら構造化データもすぐ直す |
コードの見本をコピーして使った場合は、見本の住所や電話番号を書き換え忘れていないかにも注意してください。自分で入力した覚えがない住所が出ていないかも、一度確かめておくと安心です。
入れたあとの確認
Googleの「リッチリザルト テスト」でトップページを調べ、「ローカル ビジネス」または「組織」の中の address を開いて、5つの項目が正しく分かれているかを確認します。schema.orgの「スキーマ マークアップ検証ツール」でも、同じように項目ごとに確認できます。確認の方法は、構造化データの確認方法の記事で詳しく説明しています。
住所の構造化データのチェックリスト
- address が PostalAddress で、5つの項目に分かれている
- addressRegion に都道府県だけ、addressLocality に市区町村(区・郡を含む)が入っている
- streetAddress に、都道府県や市の名前が二重に入っていない
- addressCountry が "JP" になっている
- ホームページの本文・Googleビジネスプロフィールと、表記がそろっている
- 公開していない番地などを、構造化データにだけ書いていない
住所を入れると、選ばれるAI診断の運営者の情報のうち「所在地または連絡先」が満たされます。入力欄に住所を書き込むだけで、分けて書いたコードを作れるツールもあります。
構造化データ作成ツールを使う(無料)よくある質問
住所を1つの文字列で書いてはいけませんか?
"address": "岐阜県岐阜市〇〇町1-2-3" のような書き方も読まれることはありますが、Googleは PostalAddress で分けて書くよう案内しています。分けて書いたほうが、都道府県や市区町村を機械が確実に取り出せます。
郵便番号にハイフンは必要ですか?
どちらでも読まれます。ホームページの表記に合わせてください。
住所の英語表記も書いたほうがいいですか?
日本のお客さんが相手なら、日本語の表記だけで十分です。海外のお客さんが多い場合は、英語のページを作り、そのページの構造化データに英語の住所を書きます。
建物名を省いてもいいですか?
省くこともできますが、同じ番地に複数の建物がある場合や、ビルの中の店の場合は、建物名と階まで書いたほうが、お客さんにもAIにも場所が正しく伝わります。ホームページの表記に建物名があるなら、構造化データにも入れてください。
移転したときは、どこを直せばいいですか?
構造化データの住所、ホームページの本文(会社概要・フッター・アクセスのページ)、Googleビジネスプロフィール、SNSのプロフィールを、同じ時期にまとめて直します。古い住所が1か所でも残っていると、AIがどちらが正しいか判断できなくなります。
Googleビジネスプロフィールの住所と少し違っていても大丈夫ですか?
「1-2-3」と「1丁目2番3号」のような書き方の違いなら、同じ場所だと読み取られることが多いです。ただ、建物名の有無や、番地そのものが違う場合は、別の場所と扱われるおそれがあります。迷わせないためにも、どれか1つの表記に決めてそろえておくのが確実です。Googleビジネスプロフィールの整え方は、Googleビジネスプロフィールの説明文の記事も参考にしてください。
WordPressのプラグインで住所を入れられますか?
プラグインによって違います。Rank Mathのように店舗の住所の欄があるものもあれば、Yoast SEOの無料版のように住所の欄がないものもあります。欄がない場合は、自分でコードを足します。詳しくはYoast SEOの構造化データ設定の記事をご覧ください。
まとめ
住所の構造化データは、書き方さえ分かれば難しくありません。大事なのは、分けて書くことと、ほかの場所と表記をそろえることです。
この記事のまとめ
- 住所は PostalAddress で、郵便番号・都道府県・市区町村・番地・国(JP)に分けて書く
- 816の公式サイトで、運営者の構造化データに住所があったのは122件(運営者の情報があるサイトの34%)
- 区・郡は市区町村の欄に、建物名や階は番地の欄の後ろに。国は "JP"
- 本文・Googleビジネスプロフィール・構造化データで、住所の表記をそろえる
- 番地を出したくなければ省いてよい。公開している範囲だけを書き、対応地域は areaServed で伝える
- 入れたら、リッチリザルト テストで address の中身を開いて確かめる
住所を入れたら、ほかの運営者の情報も足りているかを確かめてください。選ばれるAI診断なら、URLを入れるだけで、22項目の判定と理由を無料で確認できます。
自分のサイトを、無料で診断する参考にした資料
調査の方法:2026年9〜10月、選ばれるAI診断で診断した7業種の公式サイト816件のトップページを取得し、運営者の構造化データの address の書き方を集計しました。あわせて、2026年10月2日に見直した採点基準で、22業種の公式サイト2,296件を再診断した結果も使っています。個別のサイト名は公開していません。