リッチリザルトとは? 表示される条件と、AI検索との関係【小さな会社が先に整える構造化データ】
公開日: / カテゴリ: 構造化データ / 執筆: エラバレル

「構造化データを入れたのに、検索結果に星やよくある質問が出てこない」「リッチリザルトを狙うべきだと言われたが、小さな会社にも関係があるのか」。構造化データを調べていると、必ずと言っていいほど「リッチリザルト」という言葉に出会います。
先に結論をお伝えします。リッチリザルトとは、Googleの検索結果に、星の評価・価格・パンくずリスト・画像などが付いて表示される特別な見た目のことです。構造化データを正しく入れると表示の「対象」にはなりますが、表示するかどうかはGoogleが決め、入れたから必ず出るものではありません。
小さな会社にとっては、リッチリザルトの見た目を追いかけるより、運営者の情報を構造化データで正しく伝えることのほうが、AI検索の時代には大事になっています。選ばれるAI診断が22業種・2,296の公式サイトを診断したところ、運営者の構造化データが足りないサイトは97%ありました。
この記事では、リッチリザルトの意味と主な種類、表示される条件、表示が縮小された種類、AI検索との関係、確認方法までを順番に説明します。
この記事でわかること
- リッチリザルトとは何か、ふつうの検索結果との違い
- リッチリザルトの主な種類と、小さな会社に関係するもの
- 表示される条件と、出ないときに考えられる理由
- 2023年8月にFAQの表示が限られた経緯
- AI検索(AIによる概要など)とリッチリザルトの関係
- 確認方法と、小さな会社が先に整えるべき構造化データ
リッチリザルトとは? 検索結果の「特別な見た目」
ふつうの検索結果は、ページの題名(青い文字)、URL、2〜3行の説明文でできています。リッチリザルトは、ここに星の評価、価格、在庫の有無、イベントの日付、パンくずリスト、画像などが付け加わった表示のことです。
たとえば、商品を検索すると「★4.5(120件)・3,980円・在庫あり」と表示される結果があります。料理名で検索すると、写真と調理時間、評価が付いたレシピが並びます。これらがリッチリザルトです。
Googleは、ページに入っている構造化データ(ページの内容を、機械が読み取れる決まった形で書き添えたもの)を読んで、こうした表示を作っています。構造化データそのものについては、構造化データとは何かの記事で詳しく説明しています。
似た言葉との違い
「リッチスニペット」は、リッチリザルトの古い呼び方で、ほぼ同じ意味です。「強調スニペット」は、検索結果のいちばん上に質問への答えが枠で表示されるもので、構造化データとは関係なく、Googleがページの本文から選びます。「ナレッジパネル」は、会社や有名人を検索したときに右側(スマホでは上)に出る情報の枠で、これもGoogleがさまざまな情報源から作ります。
リッチリザルトのよいところ
リッチリザルトになると、検索結果の中で目立ち、クリックされやすくなると言われています。また、価格や評価、日付などを検索結果の段階で伝えられるので、「思っていたのと違った」というお客さんを減らす効果もあります。
ただし、リッチリザルトは検索順位を上げるものではありません。同じ順位のまま、見た目が変わるだけです。
リッチリザルトの主な種類
Googleは、どの構造化データがどんな表示になるかを「検索ギャラリー」という一覧で公開しています。主なものを、小さな会社との関係とあわせて整理しました。
| 種類 | 検索結果での見た目 | 主な構造化データ | 小さな会社との関係 |
|---|---|---|---|
| パンくずリスト | URLの代わりに「ホーム > サービス > 〇〇」と表示 | BreadcrumbList | どの業種でも使える。SEOプラグインやテーマが自動で出すことが多い |
| 商品 | 価格・在庫・評価の星 | Product | 通販や、商品ページがある店 |
| レビュー(評価の星) | ★の数と件数 | Review / AggregateRating | 商品やレシピなど。自社についての自社サイトの口コミは対象外 |
| イベント | 日付・場所の一覧 | Event | セミナー・教室・説明会を開く会社 |
| 求人 | Googleの求人情報の枠に掲載 | JobPosting | 採用ページがある会社 |
| 記事 | ニュースの枠などでの題名・画像の扱い | Article | ブログを書いている会社 |
| ロゴ | 会社の情報を出すときのロゴ | Organization | どの会社でも関係する |
| レシピ・動画 | 写真や再生時間が付いた表示 | Recipe / VideoObject | 料理教室や動画を載せている会社 |
種類ごとの書き方は、パンくずリストの構造化データの記事や口コミ・レビューの構造化データの記事などで説明しています。
業種ごとに関係しそうなリッチリザルト
〇〇工務店:パンくずリスト、完成見学会のイベント、採用ページの求人
〇〇整体院:パンくずリスト、ブログの記事、スタッフ募集の求人
〇〇ネットショップ:商品(価格・在庫・評価)、パンくずリスト
〇〇料理教室:イベント(教室の日程)、レシピ
リッチリザルトが表示される条件
リッチリザルトが表示されるには、次の条件をすべて満たす必要があります。
- 構造化データが正しい書き方で入っている(必須の項目がそろい、エラーがない)
- Googleのガイドラインを守っている(ページに表示している内容と同じ、うそや誇張がない)
- ページがGoogleに登録(インデックス)されている(robots.txtやnoindexで止めていない)
- Googleが、そのページと検索に合っていると判断する
最後の4つ目が重要です。Googleは、条件を満たしていても、リッチリザルトを表示することを約束していません。検索した言葉、検索した人の端末や場所、ページの品質などによって、表示されたりされなかったりします。
ガイドラインで特に守ること
Googleの構造化データのガイドラインには、すべての種類に共通するルールがあります。小さな会社のサイトで特に気をつけたいのは、次の点です。
- ページに表示している内容だけを書く。 本文にない料金や評価を、構造化データにだけ書かない
- 事実と違う内容を書かない。 実際より高い評価、存在しないイベント、終わった求人などを残さない
- ページの中心の内容について書く。 トップページに、ほかのページの商品やよくある質問を全部まとめて入れない
- 古くなった情報を直す。 価格や日程、営業時間を変えたら、本文と構造化データの両方を直す
どれも当たり前のことですが、構造化データは画面に出ないため、本文だけ書き直して構造化データが古いまま、ということが起きやすくなります。料金表やイベントの日程を更新するときは、構造化データも一緒に見直す習慣をつけてください。
「対象になる」と「表示される」は別のこと
確認ツールで「有効」と出るのは、「リッチリザルトの対象になりうる書き方になっている」という意味です。「有効」でも、検索結果に表示されるとは限りません。 表示されないのは書き方の間違いとは限らないので、まずは確認ツールでエラーがないかを確かめ、エラーがなければ待つ、という考え方で十分です。
表示されないときに考えられる理由
| 考えられる理由 | 確かめること |
|---|---|
| 必須の項目が足りない、書き方に間違いがある | リッチリザルト テストでエラーが出ていないか |
| まだGoogleがページを読み直していない | Search Consoleの「URL検査」で最終クロール日を見る |
| ページがインデックスされていない | noindexやrobots.txtで止めていないか |
| ページに表示していない内容を書いている | 構造化データの中身と本文が同じか |
| その種類の表示が、対象のサイトを限っている | FAQのように、一部のサイトに限られた種類ではないか |
| Googleが表示しないと判断している | 書き方に問題がなければ、待つしかない |
構造化データを入れたのに確認ツールにすら出てこない場合は、構造化データが反映されない原因の記事を参考にしてください。
ガイドライン違反は「手動による対策」の対象になる
ページに載っていない口コミの星を構造化データにだけ書く、関係のない内容を書く、といったガイドライン違反があると、Googleから「手動による対策」を受け、リッチリザルトが表示されなくなることがあります。Search Consoleの「セキュリティと手動による対策」で通知を確かめられます。見た目を良くするために、事実と違う内容を書くのはやめてください。
縮小・終了したリッチリザルト
リッチリザルトの種類は、Googleの方針で増えたり減ったりします。特に知っておきたいのが、次の変更です。
FAQとHowToの表示が限られた(2023年8月)
以前は、よくある質問の構造化データ(FAQPage)を入れると、検索結果の下に質問と答えが折りたたみで表示され、検索結果の面積を大きく取れました。そのため多くのサイトが入れるようになり、Googleは2023年8月に、FAQのリッチリザルトを信頼性の高い、よく知られた政府・医療関係のサイトなど、一部に限って表示するように変えました。同じときに、手順を表すHowToのリッチリザルトも大きく縮小されました。
ほとんどのサイトでは、今はFAQPageを入れても検索結果に質問は出ません。ただし、よくある質問のページそのものはAI検索で大事になっています。詳しくはFAQの構造化データの記事をご覧ください。
自社についての口コミの星は出ない
会社や店(Organization・LocalBusiness)について、自分のサイトに載せた口コミをもとにした星の評価は、2019年からGoogleのリッチリザルトの対象外になっています。「お客様の声」の評価を構造化データに入れても、検索結果に星は出ません。
そのほかの整理
このほかにも、Googleは利用の少ない種類の表示を終えたり、まとめたりする発表をたびたび行っています。古い解説記事で紹介されている表示が、今は出ないこともあります。どの種類が今も使えるかは、Googleの「検索ギャラリー」で最新の情報を確かめてください。
小さな会社のサイトでは、どうなっているか
選ばれるAI診断の調査から、構造化データとリッチリザルトに関わる数字を紹介します。
選ばれるAI診断の調査結果
- 22業種・2,296サイトの再診断で、運営者の構造化データが不足または一部不足だったサイトは97%
- 同じく、ページの内容を構造化データで伝えていないサイトは91%、構造化データ(JSON-LD)がない・壊れているサイトは59%
- 5業種473サイトの調査では、構造化データがある263件の78%が、エラーはないのに運営者の情報がないか足りない状態
- 7業種816サイトの調査では、トップページに「よくある質問」などの言葉があるのは330件、FAQPageを入れていたのは19件(2%)
リッチリザルトのテストでは、運営者の情報(組織)は名前とURLだけでも「有効」と表示されます。そのため、「有効と出たから大丈夫」と思って、住所や電話番号、ロゴ、SNSを入れないままのサイトがほとんどでした。
リッチリザルトのテストに通ることと、AIや検索エンジンに運営者が伝わることは、別の話です。
リッチリザルトとAI検索の関係
ChatGPTやGoogleのAIによる概要・AIモードなどのAI検索が広がり、「リッチリザルトはAI検索でも意味があるのか」という疑問もよく聞きます。
AIによる概要に、特別な構造化データは要らない
Googleは、AIによる概要やAIモードに表示されるために、特別な構造化データや専用の設定は必要なく、これまでのSEOの基本がそのまま当てはまると説明しています。そのうえで、構造化データを使う場合は、ページに表示している内容と一致させるよう求めています。
つまり、「AI検索用のリッチリザルト」のようなものはありません。リッチリザルトの見た目と、AIの回答に選ばれることは、別の仕組みだと考えてください。
それでも構造化データが役に立つ理由
リッチリザルトとして表示されなくても、構造化データには意味があります。
- 運営者を正確に伝えられる:会社の名前・所在地・連絡先・公式SNSを項目ごとに伝えると、AIが「このサイトはどの会社のものか」を取り違えにくくなる
- ページの内容の種類を伝えられる:このページが記事なのか、商品なのか、よくある質問なのかを、はっきり伝えられる
- 本文の情報の裏付けになる:本文と構造化データの内容がそろっていると、情報の確かさを判断する材料になる
ChatGPTやPerplexityなど、Google以外のAI検索がページをどう読んでいるかは、各社がくわしく公開していません。ただ、本文がしっかり書かれていて、運営者の情報がはっきりしているページが、どのAIにとっても使いやすいことは変わりません。
見た目の対策から、中身の対策へ
リッチリザルトが広まったころは、「構造化データを入れて検索結果で目立つ」ことが目的になりがちでした。FAQのリッチリザルトが限られたことで、その目的だけで構造化データを入れる意味は小さくなっています。
一方、AI検索では、質問に対して「どこの誰が、何と答えているか」が問われます。構造化データの役目は、見た目を飾ることから、運営者と内容を正確に伝えることへ移っていると考えると、何から整えればよいかが分かりやすくなります。本文では、質問の形の見出しと、そのすぐ下の短い答えを用意しておくと、AIが回答の材料として使いやすくなります。
小さな会社が先に整えるべき構造化データ
リッチリザルトの見た目を目的にするより、次の順番で整えるのがおすすめです。
| 順番 | 構造化データ | 目的 | リッチリザルトとの関係 |
|---|---|---|---|
| 1 | Organization / LocalBusiness(運営者) | 会社や店の名前・所在地・連絡先・ロゴ・SNSを伝える | ほぼ見た目には出ないが、AIに運営者を伝える土台 |
| 2 | WebSite / BreadcrumbList | サイトの名前、ページの位置を伝える | パンくずリストは表示されることがある |
| 3 | Article(ブログがある場合) | 記事の書き手と、公開日・更新日を伝える | 記事の扱いに使われることがある |
| 4 | Product / Event / JobPosting(当てはまる場合) | 商品・催し・求人の情報を伝える | 表示の対象になりうる |
| 5 | FAQPage | 質問と答えの組を伝える | ほとんどのサイトでは表示されない |
運営者の構造化データの書き方はOrganizationの構造化データの記事で説明しています。入力欄に書き込むだけでコードを作れるツールも用意しています。
構造化データ作成ツールを使う(無料)リッチリザルトの確認方法
構造化データを入れたら、次の方法で確かめます。
リッチリザルト テスト
- Googleの「リッチリザルト テスト」を開く(Googleで検索すると出てきます)
- 確かめたいページのURLを入れて、テストを始める
- 結果に「有効なアイテムを検出しました」と出たら、その下に検出された種類が並ぶ
- 種類をクリックして、入っている項目を1つずつ確かめる
「何も検出されない」と出ても、構造化データがないとは限りません。リッチリザルト テストは、Googleのリッチリザルトに使う種類しか表示しないからです。すべての構造化データを見たいときは、schema.org の「スキーマ マークアップ検証ツール」を使います。違いはSchema Markup Validatorの使い方の記事で説明しています。
Search Console
Search Consoleでは、サイト全体のリッチリザルトの状態を見られます。左のメニューに、検出された種類ごとのレポート(パンくずリストなど)が出て、「有効」「無効」のページ数とエラーの内容が分かります。また、「検索パフォーマンス」の画面で「検索での見え方」を選ぶと、リッチリザルトとして表示された回数やクリック数を確かめられることがあります。
リッチリザルトの確認チェックリスト
- リッチリザルト テストで、エラー(無効)が出ていない
- 構造化データの内容が、ページに表示している内容と同じ
- ページが noindex や robots.txt で止められていない
- 運営者の構造化データに、名前・URLのほか、住所・電話番号・ロゴ・説明文・SNSが入っている
- Search Consoleの「手動による対策」に通知が来ていない
確認の手順と結果の読み方は、構造化データの確認方法の記事でも詳しくまとめています。
よくある質問
リッチリザルトを出すと、検索順位は上がりますか?
順位は上がりません。リッチリザルトは、同じ順位のまま検索結果の見た目が変わるものです。目立つことでクリックされやすくなる場合はありますが、順位そのものとは別です。
構造化データを入れてから、どれくらいで表示されますか?
Googleがページを読み直してからなので、数日から数週間かかります。Search Consoleの「URL検査」から読み直しを依頼すると、少し早まることがあります。ただし、条件を満たしていても表示されない場合があります。
よくある質問の構造化データは、もう入れなくていいですか?
検索結果の見た目のためなら、ほとんどのサイトでは効果がありません。ただ、よくある質問のページそのものは、AI検索で質問に答える材料として大事です。SEOプラグインのブロックなどで手間をかけずに入れられるなら、入れておいてかまいません。
お客様の声の星を、検索結果に出せますか?
会社や店について、自分のサイトに載せた口コミの星は、Googleのリッチリザルトの対象外です。口コミを増やしたい場合は、Googleビジネスプロフィールで口コミを集めるほうが、Googleマップや検索で見てもらえます。
リッチリザルトは、ChatGPTの回答にも関係しますか?
リッチリザルトはGoogleの検索結果の表示の仕組みなので、ChatGPTの回答の見た目とは関係ありません。ただ、リッチリザルトのために入れる構造化データ(特に運営者の情報)は、AIがページの内容や運営者を理解する手がかりになります。
WordPressなら、何もしなくてもリッチリザルトに対応していますか?
SEOプラグインやテーマが、パンくずリストや記事の構造化データを自動で出していることは多いです。ただ、運営者の住所・電話番号・ロゴ・SNSは、設定画面で入力しないと入りません。一度、プラグインの設定画面を開いて、空欄がないか確かめてください。
まとめ
リッチリザルトの基本と、小さな会社の向き合い方をまとめます。
この記事のまとめ
- リッチリザルトは、検索結果に星の評価・価格・パンくずリストなどが付いた特別な表示。構造化データをもとにGoogleが作る
- 表示の条件は、正しい構造化データ、ガイドラインの順守、インデックス、Googleの判断。入れても必ず出るわけではない
- FAQの表示は2023年8月から一部のサイトに限られ、自社についての口コミの星も出ない
- AIによる概要に出るための特別な構造化データはない。ただ、運営者の構造化データはAIが運営者を理解する手がかりになる
- 2,296サイトの診断では、運営者の構造化データが不足または一部不足のサイトが97%。見た目より先に運営者の情報を整える
- 確認はリッチリザルト テストとSearch Consoleで。「有効」でも中身まで確かめる
まずは、自分のサイトの構造化データに何が足りないかを確かめてください。選ばれるAI診断なら、URLを入れるだけで、22項目の判定と理由を無料で確認できます。
自分のサイトを、無料で診断する参考にした資料
- 構造化データの仕組みについて(Google 検索セントラル)
- Google 検索がサポートする構造化データ マークアップ(検索ギャラリー、Google 検索セントラル)
- 構造化データに関する一般的なガイドライン(Google 検索セントラル)
- Changes to HowTo and FAQ rich results(Google 検索セントラル ブログ、2023年8月)
- リッチリザルト テスト(Search Console ヘルプ)
調査の方法:22業種・2,296件の数字は、2026年10月、選ばれるAI診断(2026年10月2日に見直した採点基準)で公式サイトを診断し、「不足」または「一部不足」と判定された割合を集計したものです。473件の数字は2026年9月に5業種の公式サイトのトップページの構造化データを解析した結果、816件の数字は2026年9〜10月に7業種の公式サイトのトップページを調べた結果です。個別のサイト名は公開していません。