Microsoft Copilotに自社を表示させるには? Bingとのつながりと、小さな会社がやる対策【調査データつき】
公開日: / カテゴリ: AI検索対策 / 執筆: エラバレル

「会社のパソコンでCopilotに聞いてみたら、うちの会社が出てこなかった」「ChatGPTやGoogleの対策は聞くけれど、Copilotは何をすればいいのか分からない」。WindowsやEdge、Officeのアプリに入っているCopilotを仕事で使う人が増え、こうした声を聞くようになりました。
先に結論をお伝えします。Copilotがウェブの情報を使って答えるときの土台は、Microsoftの検索エンジンBingです。Copilotに自社を表示させる第一歩は、Bingに正しく載ること。そのうえで、運営者の情報と質問への答えをホームページに分かりやすく書くことです。どちらも無料で、自分でできます。
選ばれるAI診断が5業種・472の公式サイトのrobots.txtを調べたところ、31%はBingにサイトマップの場所を伝えていない状態でした。また、22業種・2,296サイトの診断では、運営者の情報が構造化データに十分入っていないサイトが97%ありました。この記事では、CopilotとBingのつながりを整理したうえで、Copilotに出るためにやることを順番に説明します。
この記事でわかること
- Microsoft Copilotとは何か、どこから情報を集めているか
- Copilot・ChatGPT・GoogleのAIの「情報の入り口」の違い
- Bingに正しく載るための4つの準備(Bing Webmaster Tools・bingbot・IndexNow・Bing Places)
- 調査で分かった、Bingに伝わりにくいサイトの状態
- Copilotに引用されやすいホームページの中身
- Copilotでの見え方の確かめ方
Microsoft Copilotとは?
Microsoft Copilot(マイクロソフト コパイロット)は、Microsoftが提供している対話型のAIです。質問を入力すると、文章で答えを返してくれます。ChatGPTと同じような使い方ができますが、Microsoftの製品の中に組み込まれているのが大きな特徴です。
- Windowsのタスクバーや、Copilotのアプリ
- ブラウザのMicrosoft Edgeの画面の横
- Bingの検索画面
- Word・Excel・Outlook・Teamsなどの仕事用のアプリ(Microsoft 365 Copilot)
- ウェブ版(copilot.microsoft.com)
わざわざAIのサイトを開かなくても、ふだん使っているパソコンやブラウザから質問できるため、会社のパソコンで仕事中に調べものをする人に使われやすいAIです。取引先を探す、業者を比べる、といった場面でも使われます。
Copilotがウェブの情報を使って答えたときは、回答の中や下に、参考にしたページへのリンク(出典)が表示されます。この出典のリンクに自社のページが入ることが、Copilot対策の目標です。
「Bing Chat」は今の「Copilot」
2023年に始まった「Bing Chat(ビング チャット)」は、その後「Copilot」に名前が変わりました。古い記事で「Bing Chatの対策」と書かれているものは、今のCopilotの対策とほぼ同じ内容と考えて構いません。
Copilotはどこから情報を集めているか
Copilotが、最新の情報や特定の会社・店について答えるときは、裏でBingの検索を使い、見つかったページの内容をもとに回答を作ります。Bing Webmaster Toolsの「AI Performance」の画面では、このときにAIが裏で検索した言葉が「グラウンディング クエリ」として表示されます。グラウンディングとは、AIの回答を検索結果などの根拠に結びつけることです。
つまり、流れは次のようになります。
- 利用者がCopilotに質問する
- CopilotがBingで関連する言葉を検索する
- Bingの検索結果から、答えに使えるページを選ぶ
- ページの内容をもとに回答を作り、出典としてリンクを付ける
この流れから分かるとおり、Bingに載っていないページは、Copilotの出典の候補にそもそも入りません。Googleでは上位に出ているのにCopilotには出てこない、という場合は、まずBingに正しく載っているかを疑ってください。
仕事用のMicrosoft 365 Copilotでも、ウェブの情報を使うときはBingの検索を使う仕組みです。ただし、会社の管理者の設定によっては、ウェブの検索を使わずに社内の資料だけで答えるようになっていることもあります。
ChatGPT・Googleとの違い
主なAI検索が、どの検索エンジンとつながっているかを整理すると、次のようになります。
| AI | 主な情報の入り口 | 登録しておく管理画面 |
|---|---|---|
| Microsoft Copilot | Bingの検索 | Bing Webmaster Tools |
| ChatGPTの検索 | Bingを含む検索サービスの結果と、OpenAIのクローラー(OAI-SearchBot) | Bing Webmaster Tools |
| GoogleのAIによる概要・AIモード | Googleの検索 | Google Search Console |
| Gemini | Googleの検索 | Google Search Console |
ChatGPTの検索も、Bingの検索結果と重なりが大きいことが知られています。アメリカのマーケティング会社Seer Interactiveの検証では、ChatGPTが引用したページの87%が、Bingの上位の結果と一致していました。
Bingの対策は、CopilotとChatGPTの両方に効く
日本ではBingで検索する人は多くありません。そのため、Bingは後回しにされがちです。けれども、Bingに正しく載せることは、CopilotとChatGPTの検索という、2つのAIの入り口を同時に整えることになります。Googleの対策と合わせれば、主なAI検索の入り口をほぼ押さえられます。
Googleのほうの考え方は、Geminiに自社を紹介してもらう方法の記事やAIモードの記事で説明しています。
Bingに正しく載るための4つの準備
ここからは、Copilotの土台であるBingに、自分のホームページを正しく載せるための準備です。全部やっても1時間ほどです。
1. Bing Webmaster Toolsに登録して、サイトマップを送る
Bing Webmaster Tools(ビング ウェブマスター ツール)は、Microsoftが無料で提供している管理画面で、Googleでいう「Search Console」にあたります。いちばん簡単なのは、Google Search Consoleから設定を取り込む方法です。
- Bing Webmaster Toolsを開き、Search Consoleと同じGoogleアカウントでサインインする
- 「サイトを追加」の画面で、「Google Search Console からインポート」を選ぶ
- Googleの画面で、Bingにデータを見せることを許可する
- 取り込むサイトを選んで「インポート」を押す
サイトマップも一緒に取り込まれます。Search Consoleを使っていない場合は、URLを手動で追加し、metaタグなどで所有権を確かめます。詳しい手順と、登録後にやることはBing Webmaster Toolsの登録手順の記事にまとめています。
2. bingbotを止めていないか確かめる
bingbot(ビングボット)は、Bingのクローラーです。ホームページのいちばん上の階層にある robots.txt(ロボッツ テキスト。クローラーへの案内のファイル)で、bingbotを止めていると、Bingに載らず、Copilotにも出ません。
ブラウザで https://自分のドメイン/robots.txt を開き、次の書き方がないかを見てください。
User-agent: bingbot
Disallow: /
User-agent: *
Disallow: /
2つ目は「すべてのクローラーに、サイト全体を読まないで」という意味です。制作中に検索よけのために入れて、公開後に戻し忘れることがあります。
AIの学習を止めたいときは、bingbotを止めない
「AIの学習に使われたくない」という理由で、AIに関係しそうなクローラーをまとめて止めると、bingbotまで止めてしまうことがあります。学習用のクローラー(GPTBotなど)と、検索用のクローラー(bingbot、OAI-SearchBotなど)は別のものです。止める場合は学習用だけにしてください。名前の一覧はAIクローラー一覧の記事で確認できます。
3. IndexNowで、更新をすぐ知らせる
IndexNow(インデックスナウ)は、ページを追加・更新したときに、そのことを検索エンジンにすぐ知らせる仕組みです。Bingは対応しています(Googleは対応していません)。
- WordPressなら、IndexNowのプラグインを入れるか、SEOプラグインのIndexNowの機能(Rank Mathなどにあります)をオンにする
- 一度設定すれば、記事や料金を更新するたびに自動で知らせてくれる
料金や営業時間を変えたときに、古い情報がCopilotの回答に残る期間を短くするのに役立ちます。
4. 店舗や事務所なら、Bing Placesにも登録する
Bing Places for Business(ビング プレイス)は、Bingの地図や検索に、店や事務所の情報(住所・電話番号・営業時間など)を載せるための無料のサービスです。Googleでいう「Googleビジネスプロフィール」にあたります。
「〇〇市の歯医者」のような地域の質問では、店舗の情報がCopilotの回答の材料になることがあります。Googleビジネスプロフィールを使っていれば、その情報を取り込んで登録できます。取り込んだあとも、名称・住所・電話番号の表記が、ホームページやGoogleビジネスプロフィールと同じになっているかを確かめてください。
Bingに載るための準備のチェックリスト
- Bing Webmaster Toolsにサイトを登録した
- サイトマップの状態が「成功」になっている
- robots.txtで、bingbot や
User-agent: *にDisallow: /を書いていない - IndexNowのプラグイン(またはSEOプラグインの機能)をオンにした
- 店舗・事務所なら、Bing Placesに登録し、表記をそろえた
調査で分かった、Bingに伝わりにくいサイトの状態
ここからは、選ばれるAI診断の独自調査です。
調査の結果
- 5業種・472件のうち、robots.txtがあったのは372件(79%)、なかったのは100件(21%)
- robots.txtにサイトマップの場所を書いていたのは325件。31%は書いていなかった
- Googleも含めて、すべてのクローラーを拒否していたのは2件
- 22業種・2,296件の再診断では、AI検索のクローラーを塞いでいたサイトは約1%、サイトマップが不足していたサイトは17%
サイトマップの場所が伝わっていないサイトが31%
検索エンジンは、robots.txtの Sitemap: の行を見て、サイトマップ(ページの一覧のファイル)の場所を知ります。ここに書いてあれば、Bing Webmaster Toolsに登録していなくても、Bingはサイトマップを見つけられます。472件のうち31%は、この行がないか、robots.txtそのものがありませんでした。robots.txtの最後に、次の1行を足すだけで直せます。
Sitemap: https://example.com/sitemap.xml
すべて拒否していた2件は、どちらも「うっかり」
すべてのクローラーを拒否していた2件の原因は、制作中の検索よけの戻し忘れと、User-agent: * まで同じまとまりに入れてしまった書き間違いでした。わざとBingを止めているサイトはありませんでした。数は少ないものの、当てはまると検索にもAIにも出なくなるので、一度は確かめておく価値があります。書き方の確かめ方はrobots.txtの確認方法の記事で説明しています。
サーバー側の「ボット対策」にも注意
robots.txtとは別に、サーバーやCloudflareなどのボット対策で、クローラーが止められていることもあります。7業種・809サイトの調査では、OpenAIの学習用クローラー(GPTBot)の名前で接続すると、160件(20%)が403(アクセス拒否)を返しました。この調査ではbingbotの名前では試していませんが、サーバーのボット対策が検索用のクローラーまで止めていないかは、管理画面で確かめておくと安心です。
Copilotに引用されやすいホームページの中身
Bingに載ったあと、Copilotの出典に選ばれるかどうかは、ページの中身で決まります。22業種・2,296サイトの診断で多かった不足は、次のとおりです。
| 不足していた項目 | 不足のサイト | 直し方 |
|---|---|---|
| 運営者の情報が構造化データに十分入っていない | 97% | SEOプラグインの設定、またはコードを貼る |
| 質問に答える形の見出しが足りない | 91% | 「〇〇はいくら?」のような見出しを足す |
| ページの内容の種類を構造化データで伝えていない | 91% | SEOプラグインの設定を埋める |
| 見出しの直後に短い答えがない | 83% | 見出しのすぐ下に1〜2文の答えを書く |
| 運営者情報の中身が不十分 | 48% | 名称・所在地・連絡先・実績を書く |
Bingへの登録は「見つけてもらう」準備で、選ばれるかどうかは中身で決まります。 Copilotは、質問に合う答えがはっきり書かれたページを出典にしやすくなります。
法人のお客さんが多い業種は、特に「会社の情報」を
Copilotは、会社のパソコンで仕事中に使われることが多いAIです。税理士事務所、社会保険労務士事務所、工務店、制作会社、清掃や設備の会社など、法人のお客さんが多い業種では、取引先を探す担当者がCopilotで調べることも考えられます。
- 会社概要に、正式名称・所在地・代表者・設立年・資格や許可の番号を文字で書く
- 対応できる業務と地域を、具体的に書く(「〇〇県全域、オンラインなら全国」など)
- 法人向けの料金の目安や、契約までの流れを書く
- 「請求書払いに対応していますか?」のような、担当者が聞きたい質問をよくある質問に入れる
制作会社の場合
よくある状態:トップページに制作実績の画像が並んでいるが、対応地域・料金・制作の流れが文章で書かれていない。
直すこと:①「〇〇市の中小企業向けのホームページ制作」と、地域と対象を文章で書く ②「制作費の目安はいくらですか?」「公開までどれくらいかかりますか?」「公開後の更新も頼めますか?」をよくある質問にする ③会社概要に設立年・所在地・代表者を書き、構造化データにも入れる。
かかる時間:半日ほど。費用:0円。
運営者の構造化データは、入力欄に書き込むだけでコードを作れるツールを用意しています。
構造化データ作成ツールを使う(無料)Copilotでの見え方を確かめる
準備と中身が整ったら、実際にCopilotでどう見えるかを確かめます。
- Copilot(copilot.microsoft.com、またはEdgeやWindowsのCopilot)を開く
- 「〇〇市で〇〇(業種)を探しています」「(自社の名前)はどんな会社?」「(自社の名前)の料金は?」のように、お客さんが聞きそうな質問を入力する
- 回答の出典のリンクに、自社のページが入っているかを見る
- 質問・回答・出典・日付を記録しておき、1か月後に同じ質問で比べる
あわせて、次の2つの数字も見ておくと、変化を追いやすくなります。
- Bing Webmaster Toolsの「AI Performance」:Copilotなどで自社のページが何回引用されたかと、そのときのグラウンディング クエリを確認できる。小さな会社では最初は0件のことがほとんどです
- GA4(Googleアナリティクス4)の参照元:Copilotから来た訪問は、参照元が
copilot.microsoft.comなどとして記録される。見方はGA4でAIからの訪問を確認する方法の記事で説明しています
Copilotの答えが間違っている場合は、回答の下の低評価のアイコンから報告できます。ただし、報告ですぐに直るわけではありません。間違いの多くは、古い情報が残ったページから来ています。まず自社のホームページと、Bing Places・Googleビジネスプロフィールの情報を最新にしてください。
よくある質問
Copilotに自社を載せてもらうための申請はありますか?
ありません。Copilotの回答は、Bingの検索結果をもとに作られます。Bing Webmaster Toolsに登録してサイトマップを送り、Bingに正しく載せることが、いちばんの近道です。
Googleで上位に出ていれば、Copilotにも出ますか?
出るとは限りません。GoogleとBingは別々の検索エンジンなので、Googleで上位でも、Bingにまだ載っていないことがあります。Bing Webmaster Toolsで、自分のページがBingに登録されているかを確かめてください。
Bingに登録してから、どれくらいでCopilotに反映されますか?
サイトマップを送ってから、Bingに載るまで数日〜数週間かかります。Copilotの回答に使われるかどうかは、そのあとの中身次第です。IndexNowを使うと、更新が早く伝わりやすくなります。
ChatGPTの対策とCopilotの対策は別々に必要ですか?
土台はほとんど共通です。どちらもBingの検索結果と関係が深いので、Bingへの登録と、運営者の情報・質問への答えを整えることが、両方に効きます。違いは、ChatGPTには専用のクローラー(OAI-SearchBot)があることです。robots.txtで止めていないかを確かめてください。
日本ではBingを使う人が少ないのに、対策する意味はありますか?
あります。Bingで直接検索する人が少なくても、CopilotやChatGPTの検索は、Bingの検索結果を土台にしています。登録は無料で、Search Consoleから取り込めば10分ほどで終わります。
Copilotの答えに、うちの古い住所が出てきます。
まず、自社のホームページに古い住所が書かれたページ(移転前のお知らせ、古い会社案内のPDFなど)が残っていないかを確かめてください。次に、Bing PlacesとGoogleビジネスプロフィールの住所を最新にします。直したページは、Bing Webmaster Toolsの「URL 送信」で知らせると、読み直されやすくなります。
まとめ
Copilotに自社を表示させるための考え方と、やることをまとめます。
この記事のまとめ
- Copilotがウェブの情報を使うときの土台はBingの検索。Bingに載っていないページは、Copilotの出典の候補に入らない
- ChatGPTの検索もBingと関係が深いので、Bingの対策は2つのAIに効く
- Bing Webmaster Toolsへの登録、bingbotを止めない、IndexNow、Bing Placesの4つで、Bingに正しく載せる
- 472サイトのうち31%は、robots.txtでBingにサイトマップの場所を伝えていなかった
- Bingに載ったあとは中身で決まる。2,296サイトでは運営者の構造化データの不足が97%、質問の見出しの不足が91%
- Copilotで実際に質問し、出典とAI Performanceで変化を確かめる
まずは、自分のサイトがクローラーに読まれる状態か、運営者の情報や質問への答えが足りているかを確かめてください。選ばれるAI診断なら、URLを入れるだけで、22項目の判定と理由を無料で確認できます。
自分のサイトを、無料で診断する参考にした資料
- Bing Webmaster Tools(Microsoft)
- Introducing AI Performance in Bing Webmaster Tools Public Preview(Bing Webmaster Blog)
- Bing Places for Business(Microsoft)
- IndexNow
- ChatGPTの引用元の87%はBing!見落としがちなAI検索対策を解説(HATOROX) ※Seer Interactiveの検証の紹介
調査の方法:robots.txtの数字は、2026年9月に、選ばれるAI診断で診断した税理士事務所・整体院・工務店・歯科医院・クリニックの公式サイト472件の /robots.txt を取得して集計したものです。GPTBotの名前での接続の結果は、2026年10月に7業種809サイトで調べたものです。項目ごとの不足の割合は、2026年10月2日に見直した採点基準で、22業種の公式サイト2,296件を再診断した結果です。個別のサイト名は公開していません。