ChatGPTの検索の仕組み|どこから情報を集め、どのサイトを引用するのか【クローラー3種類の違いも解説】
公開日: / カテゴリ: AI検索対策 / 執筆: エラバレル

「ChatGPTは、どこから情報を持ってきて答えているの?」「自分の会社のホームページは、ChatGPTに読まれているのだろうか」。ChatGPTで調べものをする人が増え、ホームページの担当者からこうした質問をいただくことが増えました。
先に結論をお伝えします。ChatGPTの答えの材料は、①AIを作るときに学習した知識と、②質問を受けてからウェブを検索して読んだページの2つです。お店の営業時間や料金のような新しい情報が必要な質問では、②のウェブ検索が使われ、答えの中に参考にしたページへのリンク(出典)が表示されます。
そして、ウェブ検索で自分のページを読んでもらうには、ChatGPTの検索用のクローラー(OAI-SearchBot)を止めていないことが前提になります。選ばれるAI診断が809の公式サイトで確かめたところ、学習用のクローラー(GPTBot)の名前では20%が拒否されていましたが、検索用のOAI-SearchBotを拒否していたのは2件だけでした。
この記事では、ChatGPTが答えを作るまでの流れ、3種類のクローラーの役割、引用されやすいページの条件、自分のサイトが読まれているかの確かめ方を、順番に説明します。
この記事でわかること
- ChatGPTが答えを作るときの2つの材料(学習した知識とウェブ検索)
- ウェブ検索を使うのはどんなときか
- OAI-SearchBot・ChatGPT-User・GPTBotの違い
- 引用されるページに共通する条件
- 809サイトの調査で分かった、クローラーの拒否の実態
- 自分のサイトがChatGPTに読まれているかの確かめ方
ChatGPTの検索とは? 2つの情報源の違い
ChatGPTは、大量の文章を学習して作られた「大規模言語モデル(LLM)」というAIです。質問に答えるときの材料は、大きく2つに分かれます。
| 情報源 | どんなものか | 得意なこと | 苦手なこと |
|---|---|---|---|
| 学習した知識 | AIを作るときに読み込んだ、過去のウェブページや書籍などの文章 | 一般的な知識、言葉の意味、考え方の説明 | 学習した時点より新しい情報、細かい地域の情報 |
| ウェブ検索 | 質問を受けてから、検索して読んだページ | 最新の情報、営業時間・料金・ニュース | 検索で見つからないページの情報 |
学習した知識は、ある時点までの情報で止まっています。そのため、「今年の確定申告の期限は?」「〇〇駅の近くで今日開いている歯医者は?」のように、新しさや地域の細かい情報が必要な質問では、ChatGPTはウェブを検索して、見つけたページを読んでから答えます。
ウェブ検索を使った答えでは、文章の中や最後に、参考にしたページへのリンクが表示されます。これが「出典」や「引用」と呼ばれるものです。ホームページの担当者が狙うのは、この出典として表示されることです。
「ChatGPT search」とは
ChatGPTのウェブ検索の機能は、2024年に「ChatGPT search」として一般向けに提供が始まりました。今は、質問の内容に応じてChatGPTが自動で検索するほか、利用者が検索を指定して使うこともできます。
ChatGPTが検索して答えるまでの流れ
ChatGPTがウェブ検索を使って答えるときは、おおむね次の流れになります。
- 質問を受け取る:利用者が「岐阜市で、相続に強い税理士は?」のように質問する
- 検索が必要かを判断する:学習した知識だけで答えられるか、新しい情報が必要かを判断する
- 検索の言葉を作る:質問を、検索に向いた短い言葉(「岐阜市 税理士 相続」など)に置き換える。1つの質問から、いくつもの言葉で検索することもある
- ページを探す:検索サービスや、OpenAIが集めたページの情報から、候補のページを探す
- ページを読む:候補のページの中身を読み、質問に関係する部分を取り出す
- 答えをまとめる:複数のページの情報を組み合わせて、文章で答えを作り、出典のリンクを付ける
この流れのうち、ホームページ側が関係するのは、4の「見つけてもらえるか」と、5の「読んで、使える情報があるか」です。
見つけてもらうための前提
OpenAIは、ChatGPTの検索の材料として、外部の検索サービスと、自社のクローラー(OAI-SearchBot)で集めた情報を使っていると説明しています。外部の検索サービスとしては、MicrosoftのBingが使われていることが知られています。
そのため、ChatGPTに見つけてもらうための前提は、次の2つです。
- 検索エンジン(とくにBing)に、ページが登録されていること
- ChatGPTの検索用のクローラー(OAI-SearchBot)を、拒否していないこと
Googleでは検索に出るのに、Bingには登録されていないサイトもあります。Bingへの登録の確かめ方は、Bing Webmaster Toolsの使い方の記事で説明しています。
ChatGPTに読まれる土台は「検索エンジンに載っていること」
ChatGPTは、検索の仕組みを使ってページを探します。検索エンジンに登録されていないページは、ChatGPTにも見つけてもらいにくいと考えてください。まずは、GoogleとBingの両方に、自分のサイトが登録されているかを確かめましょう。
ChatGPTのクローラーは3種類ある
クローラーとは、ウェブページを自動で読みに来るプログラムのことです。OpenAIは、目的の違う3種類のクローラーを公開しています。
| クローラーの名前 | 目的 | 止めるとどうなるか |
|---|---|---|
| OAI-SearchBot | ChatGPTの検索で使うページを集める | ChatGPTの検索の答えに、出典として表示されにくくなる |
| ChatGPT-User | 利用者がChatGPTに頼んだときに、その場でページを開く | 利用者が「このページを読んで」と頼んでも読めなくなる |
| GPTBot | AIの学習に使う文章を集める | 今後のAIの学習に使われなくなる(検索の答えへの表示とは別) |
ここで大事なのは、学習用(GPTBot)と検索用(OAI-SearchBot)は別ものだということです。OpenAIは、GPTBotを止めても、OAI-SearchBotを許可していれば、検索の答えに表示されうると説明しています。
「AIに自社の文章を学習されたくない」という理由でGPTBotを止めるのは、ひとつの判断です。ただし、そのときに検索用のOAI-SearchBotまで一緒に止めてしまうと、ChatGPTの検索の答えにも出にくくなります。
robots.txtでの書き方の例
robots.txtは、サイトのいちばん上の階層に置く、クローラーへのお願いを書くファイルです。学習用だけを止めて、検索用は許可する場合は、次のように書きます。
User-agent: GPTBot
Disallow: /
User-agent: OAI-SearchBot
Allow: /
何も書いていなければ、どのクローラーも許可されている状態です。わざわざ書き足す必要はありません。止めたいものがあるときだけ、名前を指定して書きます。
robots.txtがきれいでも、サーバーで止まっていることがある
robots.txtは「お願い」のファイルです。それとは別に、レンタルサーバーやCloudflareなどの設定で、クローラーの名前を見て接続そのものを断っている場合があります。この場合、robots.txtを見ても分かりません。確かめ方はCloudflareやサーバーでAIのクローラーを止めていないかの記事で説明しています。
809サイトの調査:拒否されていたのは学習用がほとんど
ここからは、選ばれるAI診断の独自調査です。7業種の公式サイトのうち、ブラウザと同じ名前で開けた809サイトのトップページに、OpenAIなどのクローラーと同じ名前で接続し、拒否(403という応答)されるかを確かめました。
| クローラーの名前 | 用途 | 拒否されたサイト |
|---|---|---|
| GPTBot | ChatGPTなどの学習用 | 160件(20%) |
| ClaudeBot | Claudeなどの学習用 | 150件(19%) |
| PerplexityBot | Perplexityの検索用 | 5件 |
| ChatGPT-User | 利用者の依頼でページを開くとき | 4件 |
| OAI-SearchBot | ChatGPTの検索用 | 2件 |
調査の結果
- 809サイトのうち、学習用のGPTBotの名前で拒否されたのは160件(20%)
- ChatGPTの検索用のOAI-SearchBotの名前で拒否されたのは2件だけ
- 利用者の依頼でページを開くChatGPT-Userは4件
- 22業種・2,296サイトの診断では、robots.txtで検索用のAIのクローラーを塞いでいたサイトは1%
止められていたのは、ほとんどが学習用のクローラーでした。検索用のクローラーを止めているサイトはごくわずかで、多くのサイトは「ChatGPTの検索に読まれうる状態」にはなっています。
ただし、学習用を20%のサイトが拒否していたのは、サイトの持ち主が自分で設定したというより、サーバー会社やCDN(ページを速く届けるための中継サービス)の初期設定によるものが多いと見られます。自分で止めたつもりがなくても、止まっていることがあるので、一度は確かめておくと安心です。
ChatGPTに引用されるページの条件
検索で見つけてもらえても、ページの中に使える情報がなければ、答えの材料にはなりません。ChatGPTが答えをまとめるときに使いやすいページには、共通する条件があります。
1. 本文がHTMLに文字で書かれている
クローラーの多くは、JavaScriptというプログラムを動かさずにページを読みます。本文がプログラムで後から表示される作りだと、中身を読めないことがあります。また、料金表や営業時間が画像だけで載っていると、文字として読み取れません。
2. 質問の答えが、はっきり短く書かれている
「料金はいくらですか?」という見出しのすぐ下に、「カットは4,400円です」と書いてあれば、答えとして使いやすくなります。逆に、長いあいさつ文の中に答えが埋もれていると、取り出しにくくなります。
3. 誰が書いた・運営している情報かが分かる
会社名・所在地・連絡先・代表者などが書かれていると、情報の出どころがはっきりします。AIは、信頼できる情報源を選ぼうとすると考えられているため、運営者の情報は大事です。
4. ほかの情報と食い違っていない
ホームページ、Googleビジネスプロフィール、ポータルサイトで、住所や営業時間が違っていると、AIがどれを信じればいいか迷います。古い情報のまま答えられてしまうこともあります。間違った情報で答えられたときの対処はChatGPTが自社について間違った情報を答えるときの記事で説明しています。
5. 構造化データで、情報の種類が伝わる
構造化データとは、「これは会社名」「これは営業時間」と機械に伝わる決まった書式で、ページの情報を書いたものです。検索エンジンがページを理解する助けになり、検索を通してページを探すChatGPTにとっても、情報を正しく読み取る手がかりになります。
6. ページの題名と説明文が、中身と合っている
検索で候補のページを選ぶときには、ページの題名(titleタグ)と説明文(meta description)が手がかりになります。どのページも題名が「ホーム」や会社名だけになっていると、何について書かれたページなのかが伝わりません。「〇〇市の整体院|腰痛・肩こりの施術と料金」のように、場所・業種・内容が分かる題名にしておくと、検索の段階で見つけてもらいやすくなります。2,296サイトの診断では、題名と説明文に不足があったサイトが40%ありました。
7. 1ページに1つのテーマでまとまっている
1つのページに、料金も、スタッフ紹介も、お知らせも、すべて詰め込まれていると、どの部分が質問の答えなのかが分かりにくくなります。「料金」「アクセス」「よくある質問」のように、テーマごとにページや見出しを分けておくと、ChatGPTが必要な部分だけを取り出しやすくなります。見出しの順番(h1→h2→h3)を守ることも、ページの構造を正しく伝えるうえで大事です。
〇〇整体院の「料金」ページの直し方
直す前:「料金表」という見出しの下に、料金表の画像が1枚だけ。
直した後:見出しを「初回の料金はいくらですか?」にして、すぐ下に「初回は検査と施術で6,600円(税込)です。2回目以降は1回5,500円です。」と文字で書く。料金表は画像ではなく表で作り、回数券の有無も書き足す。
2,296サイトの診断で分かった、引用されにくい理由
選ばれるAI診断が22業種・2,296件の公式サイトを診断した結果を、上の条件に当てはめると、次のようになりました。
| 条件 | 不足していたサイトの割合 |
|---|---|
| 本文がプログラムを動かさなくても読める | 不足8% |
| 質問に答える形の見出しがある | 不足91% |
| 見出しの直後に短い答えがある | 不足83% |
| 運営者情報の中身が十分 | 不足48% |
| 運営者の情報が構造化データに十分入っている | 不足97% |
| ページの内容を構造化データで伝えている | 不足91% |
※「不足」または「一部不足」と判定されたサイトの割合です。
本文が読めないサイトは8%と少なく、クローラーの面では多くのサイトが問題ありませんでした。差がついているのは、読んだあとに「答えとして使える形」になっているかです。質問に答える見出しと、構造化データの不足が9割を超えています。
全体の平均は100点満点中54.1点で、半分のサイトがD判定でした。つまり、ChatGPTに読まれてはいるが、答えに使いにくいというのが、多くの小さな会社のホームページの今の姿です。ChatGPTに紹介されるための直し方は、ChatGPTに自社を表示させる方法の記事で順番に説明しています。
自分のサイトがChatGPTに読まれているかの確かめ方
最後に、自分のサイトがChatGPTの検索に読まれているかを確かめる方法を紹介します。
方法1:ChatGPTに聞いてみる
ChatGPTに、自分の会社名や「〇〇市の△△(業種)」と聞いてみます。答えに出典のリンクが付いていれば、どのページが使われたかが分かります。ただし、AIの答えは聞き方や時期によって変わるので、1回の結果で判断しないようにしてください。
方法2:アクセス解析で、ChatGPTからの訪問を見る
ChatGPTの答えのリンクから訪れた人は、Googleアナリティクス(GA4)などで、参照元が「chatgpt.com」として記録されます。リンクに「utm_source=chatgpt.com」という目印が付いていることもあります。見方はGA4でAIからのアクセスを確かめる方法の記事で説明しています。
方法3:サーバーの記録で、クローラーの訪問を見る
レンタルサーバーのアクセスログ(訪問の記録)に、「OAI-SearchBot」「ChatGPT-User」などの名前が残っていれば、ChatGPTのクローラーが来ています。ログの見方はサーバー会社ごとに違うので、管理画面のヘルプを確認してください。
ChatGPTに読まれるためのチェックリスト
- robots.txtで、OAI-SearchBotとChatGPT-Userを止めていない
- サーバーやCloudflareの設定で、AIのクローラーを一括で拒否していない
- GoogleとBingの両方に、サイトが登録されている
- 料金・営業時間・住所が、画像ではなく文字で書かれている
- お客さんの質問を見出しにして、すぐ下に短い答えを書いている
- 会社名・所在地・連絡先・代表者が、文字で書かれている
- 構造化データに、会社名・住所・電話番号などが入っている
よくある質問
ChatGPTは、毎回ウェブを検索して答えているのですか?
毎回ではありません。言葉の意味や一般的な知識のように、学習した知識で答えられる質問では、検索をしないこともあります。新しい情報や地域の情報が必要な質問では、検索を使うことが多くなります。
GPTBotを止めると、ChatGPTの検索に出なくなりますか?
GPTBotは学習用のクローラーです。OpenAIは、GPTBotを止めても、検索用のOAI-SearchBotを許可していれば、検索の答えに表示されうると説明しています。検索に出たい場合は、OAI-SearchBotを止めないようにしてください。
ChatGPTはGoogleの検索結果を使っていますか?
OpenAIは、外部の検索サービスと自社のクローラーで集めた情報を使っていると説明しており、MicrosoftのBingが使われていることが知られています。Googleでは見つかるのにChatGPTでは見つからない場合は、Bingに登録されているかを確かめてください。
新しく作ったページは、どれくらいでChatGPTに読まれますか?
検索エンジンに登録され、クローラーが読みに来るまでの時間によるため、決まった日数はありません。数日で読まれることもあれば、数週間かかることもあります。サイトマップを用意し、Search ConsoleやBing Webmaster Toolsで登録を確かめておくと、見つけてもらいやすくなります。
ChatGPTの答えに自社が出るように、お金を払うことはできますか?
ChatGPTの答えの中身は、OpenAIが決めるもので、お金を払って表示させる仕組みは、一般には案内されていません。「必ずChatGPTに表示させる」という業者の提案には注意してください。
出典のリンクが付いていない答えもあるのはなぜですか?
ウェブ検索を使わず、学習した知識だけで答えた場合は、出典のリンクが付かないことがあります。自社の情報が古いまま答えられる場合は、学習した時点の情報が使われている可能性があります。
まとめ
ChatGPTの検索の仕組みと、ホームページ側でできることをまとめます。
この記事のまとめ
- ChatGPTの答えの材料は「学習した知識」と「その場のウェブ検索」の2つ。新しい情報や地域の情報では検索が使われ、出典のリンクが付く
- 検索で見つけてもらう前提は、検索エンジン(とくにBing)への登録と、OAI-SearchBotを止めていないこと
- クローラーは、検索用のOAI-SearchBot、利用者の依頼で開くChatGPT-User、学習用のGPTBotの3種類
- 809サイトの調査では、学習用のGPTBotは20%で拒否されていたが、検索用のOAI-SearchBotは2件だけ
- 引用されやすいのは、文字で書かれ、質問にすぐ答え、運営者が分かり、構造化データがあるページ
- 2,296サイトでは、質問に答える見出し(不足91%)と構造化データ(不足97%)が大きな差になっていた
ChatGPTの仕組みが分かったら、自分のサイトが「答えに使いやすい形」になっているかを確かめてください。選ばれるAI診断なら、URLを入れるだけで、22項目の判定と理由を無料で確認できます。
自分のサイトを、無料で診断する参考にした資料
調査の方法:2026年10月、選ばれるAI診断で診断した7業種の公式サイトのうち、ブラウザと同じ名前で開けた809件のトップページに、GPTBot・ClaudeBot・OAI-SearchBot・ChatGPT-User・PerplexityBot の名前(User-Agent)で接続し、応答を比べました。AIの会社のIPアドレスから接続したものではないため、IPアドレスで判定する遮断は分かりません。項目ごとの不足の割合と平均点は、2026年10月2日に見直した採点基準で22業種の公式サイト2,296件を再診断した結果です。個別のサイト名と点数は公開していません。