選ばれるAI診断

個人事業主のプライバシーポリシーの書き方|そのまま使えるひな形と、載せる場所【2,296サイトの半分に未設置】

公開日: / カテゴリ: AI検索対策 / 執筆: エラバレル

個人事業主のプライバシーポリシーの書き方|そのまま使えるひな形と、載せる場所【2,296サイトの半分に未設置】

「個人でやっている小さな店だから、プライバシーポリシーなんて要らないと思っていた」「必要なのは分かるけれど、何を書けばいいのか、どこに載せればいいのか分からない」。個人事業主の方から、よく聞く声です。

先に結論をお伝えします。問い合わせフォームや予約、メールなどで、お客さんの名前や連絡先を受け取っているなら、個人事業主でもプライバシーポリシーを用意しておくべきです。 書く内容は、「何の情報を、何のために使い、どう管理し、誰に渡さないか、問い合わせ先はどこか」が中心で、A4で1〜2枚に収まります。

選ばれるAI診断で22業種・2,296件の公式サイトを診断したところ、プライバシーポリシーなどの表記が見つからなかったサイトが50%ありました。歯科医院では83%、眼科では77%にのぼります。

この記事では、個人事業主にプライバシーポリシーが必要な理由、法律で求められている項目、そのまま使えるひな形、場面ごとの書き足し方、自宅の住所の扱い、載せる場所までを、順番に解説します。

この記事でわかること

  • 個人事業主にもプライバシーポリシーが必要な理由
  • 個人情報保護法で、公表しておくべき項目
  • そのまま使えるプライバシーポリシーのひな形
  • 問い合わせフォーム・アクセス解析・予約を使う場合の書き足し方
  • 自宅の住所を出したくない場合の考え方
  • 載せる場所と、AI検索での見られ方

プライバシーポリシーとは? 個人事業主にも必要?

プライバシーポリシー(個人情報保護方針)とは、お客さんから受け取った個人情報を、どう扱うのかを説明する文書です。ホームページでは、1つのページとして公開し、各ページの下(フッター)からリンクするのが一般的です。

「個人情報」とは、名前、住所、電話番号、メールアドレス、生年月日など、特定の人を見分けられる情報のことです。お問い合わせフォームに入力された名前とメールアドレスも、個人情報にあたります。

小さな事業者も、個人情報保護法の対象

以前は、扱う個人情報が5,000人分以下の事業者は、個人情報保護法の義務の対象外でした。しかし、2017年に施行された改正で、この条件はなくなりました。今は、個人情報を事業に使っていれば、個人事業主も、従業員のいない店も、法律の対象です。

法律は「プライバシーポリシー」という名前の文書を作ることそのものを求めているわけではありません。ただ、利用目的の公表など、いくつかの事項を「本人が知ることができる状態」にしておく必要があり、その方法としてホームページにプライバシーポリシーを載せるのが、いちばん分かりやすく確実です。

プライバシーポリシーと特定商取引法の表記は別のもの

ネットで商品やサービスを売っている場合は、「特定商取引法に基づく表記」も必要です。こちらは販売の条件(価格、支払い方法、返品など)を示すもので、個人情報の扱いを示すプライバシーポリシーとは目的が違います。書き方は特定商取引法に基づく表記の書き方の記事で説明しています。

お客さんとAIからの「信頼の目印」

プライバシーポリシーは、法律のためだけのものではありません。お客さんにとっては、「この店に連絡先を渡しても大丈夫か」を判断する材料になります。

検索エンジンやAIも、サイトの運営者が信頼できるかを判断するときに、運営者の情報や各種の表記がそろっているかを見ていると考えられています。選ばれるAI診断でも、「運営者の信頼性」の分野で、プライバシーポリシーなどの表記があるかを確かめています。

2,296サイトの調査:半分にプライバシーポリシーがなかった

選ばれるAI診断で、22業種・2,296件の公式サイトを診断した結果です。

プライバシーポリシーなどの表記の調査結果

  • 表記(プライバシーポリシー・個人情報保護方針・利用規約へのリンク)が見つからなかったサイトは、22業種全体で50%
  • 多かった業種は、歯科医院83%、眼科77%、クリニック74%、動物病院73%、エステサロン71%、ネイルサロン70%
  • 少なかった業種は、保険代理店14%、不動産会社28%、中古車販売店28%、学習塾29%

お客さんが個人で来店・相談する主な業種を並べると、次のとおりです。

業種調べた数表記が見つからなかった割合
歯科医院5283%
眼科7777%
クリニック13374%
動物病院12873%
エステサロン6371%
ネイルサロン14870%
美容室7863%
整体院・整骨院10863%
社会保険労務士10650%
行政書士27947%
税理士事務所11338%
工務店6333%

予約や問診、カルテなど、とくに気をつけて扱うべき情報を受け取る医療系やサロン系の業種で、表記がないサイトが多いという結果でした。院内や店内には掲示していても、ホームページには載せていない、というケースが多いと考えられます。

一方、保険や不動産のように、契約の手続きで個人情報を扱うことが前提の業種では、ほとんどのサイトに表記がありました。「うちは小さいから関係ない」ではなく、「お客さんの情報を受け取るかどうか」で考えることが大切です。

プライバシーポリシーに書くべき項目

個人情報保護法で、本人が知ることができる状態にしておくべきとされている事項と、一般的に書いておくとよい事項を整理しました。

項目書く内容法律との関係
事業者の名前と住所屋号と代表者の氏名、住所公表が必要
取得する個人情報名前、電話番号、メールアドレスなど書いておくとよい
利用目的問い合わせへの返信、予約の管理、サービスの提供など公表が必要
第三者への提供本人の同意なく渡さないこと、例外書いておくとよい(原則として同意が必要)
安全管理のための措置保管の方法、アクセスできる人の制限など公表が必要(支障がある部分を除く)
開示・訂正・削除の求めへの対応本人から求められたときの手続き公表が必要
問い合わせ先・苦情の窓口電話、メール、フォーム公表が必要
アクセス解析・Cookie使っているツールと、集めている情報ツールの規約で求められることがある
改定内容を変えることがあること、改定日書いておくとよい

「公表が必要」とした項目は、ホームページに載せるか、本人から求められたときにすぐに答えられるようにしておく必要があります。迷ったら、すべてプライバシーポリシーに書いておけば確実です。法律の細かい解釈は、個人情報保護委員会のサイトで確かめてください。

そのまま使えるプライバシーポリシーのひな形

個人事業主向けの、シンプルなひな形です。〔 〕の中を自分の内容に書き換え、使っていない項目は消してください。

プライバシーポリシー

〔屋号〕(以下「当店」)は、お客様の個人情報を、次のとおり大切に取り扱います。

1. 事業者の名前と住所
屋号:〔〇〇整体院〕
代表者:〔山田 太郎〕
住所:〔〒000-0000 〇〇県〇〇市〇〇町1-2-3〕

2. 取得する個人情報
お問い合わせ、ご予約、ご来店の際に、お名前、電話番号、メールアドレス、ご相談の内容などをお預かりします。

3. 利用目的
お預かりした個人情報は、次の目的で利用します。
・お問い合わせへの返信
・ご予約の受付と確認のご連絡
・サービスの提供と、それに伴うご連絡
・〔ご希望の方への、お知らせのメールの送信〕

4. 第三者への提供
法令に基づく場合を除き、ご本人の同意なく、個人情報を第三者に提供することはありません。

5. 安全管理
個人情報は、代表者のみが扱い、パスワードを設定した機器で管理します。紙の書類は、鍵のかかる場所に保管し、不要になったものは細かく裁断して処分します。

6. 開示・訂正・削除
ご本人から、個人情報の開示・訂正・利用の停止・削除のご依頼があった場合は、ご本人であることを確認したうえで、すみやかに対応します。下記の窓口までご連絡ください。

7. アクセス解析について
当サイトでは、利用状況を把握するために、〔Googleアナリティクス〕を使っています。〔Googleアナリティクス〕は、Cookieを使って、個人を特定しない形でアクセスの情報を集めます。Cookieは、ブラウザの設定で無効にできます。

8. お問い合わせ窓口
〔〇〇整体院〕 代表 〔山田 太郎〕
電話:〔000-000-0000〕(受付時間:〔10時〜18時〕)
メール:〔info@example.com〕

9. 改定
このプライバシーポリシーは、必要に応じて改定することがあります。改定したときは、このページでお知らせします。

制定日:〔2026年10月11日〕

ひな形は「自分の実際の扱い」に合わせて直す

ひな形をそのまま使うと、使っていないツールや、していない扱いが書かれたままになりがちです。たとえば、お知らせのメールを送っていないのに「メールマガジンの配信」と書いてあると、お客さんに誤解を与えます。書いてあることと、実際にしていることを一致させてください。

場面ごとの書き足し方

ひな形に加えて、自分のサイトや仕事の状況に合わせて書き足す項目です。

問い合わせフォームや予約システムを使っている場合

外部の予約システムやフォームのサービスを使っている場合、お客さんが入力した情報は、そのサービスの会社のサーバーに保存されます。「予約の受付には、〇〇の予約システムを使っています。入力いただいた情報は、予約の管理のために同社のサーバーに保存されます」のように書いておくと、正確です。

アクセス解析を使っている場合

Googleアナリティクスなどのアクセス解析を使っているなら、使っていることと、Cookieで情報を集めていることを書きます。Googleアナリティクスは、利用規約の中で、利用していることをサイトの利用者に知らせるよう求めています。

広告やSNSの埋め込みがある場合

広告の配信や、SNSの投稿の埋め込み、地図の埋め込みなどでも、外部のサービスが情報を集めることがあります。使っているものを把握し、主なものはプライバシーポリシーに書いておくと安心です。

医療・施術・相談など、気をつけて扱う情報がある場合

病歴や体の状態、家族の事情、お金の相談などは、とくに気をつけて扱うべき情報です。医療機関なら、厚生労働省などのガイダンスも確かめたうえで、院内に掲示している内容と、ホームページの内容をそろえておきます。

業種ごとの利用目的の例

整体院:施術の記録の作成と管理、次回のご予約のご連絡
税理士事務所:ご依頼いただいた業務の遂行、法令で定められた書類の作成と保存
美容室:ご予約の管理、施術の履歴の記録、ご希望の方へのお知らせのお届け
工務店:お見積もり・ご契約・工事のためのご連絡、アフターサービスのご案内

「安全管理」は、実際にしていることを書く

安全管理の項目は、大きな会社のプライバシーポリシーを見ると難しい言葉が並んでいますが、個人事業主は実際にしていることを具体的に書けば十分です。

  • パソコンやスマートフォンにパスワードや画面ロックをかけている
  • お客さんの情報を見られるのは、代表者(とスタッフ)だけにしている
  • 紙の申込書やカルテは、鍵のかかる棚に入れている
  • 不要になった書類は、細かく裁断してから捨てている
  • メールの送り先を、送る前に確かめている

大げさな約束より、守れることを正直に書くほうが、お客さんにとっても信頼できる内容になります。

プライバシーポリシーでよくある間違い

ひな形を使って作ったプライバシーポリシーでも、次のような間違いがよく見られます。

  • 会社名が別の会社のまま:ほかのサイトの文章を参考にしたときに、名前を書き換え忘れているケースです。公開前に、固有の名前をすべて確かめてください
  • 使っていないサービスが書いてある:メールマガジン、ポイントカード、海外へのデータの移転など、していないことが書かれたままになっている
  • 問い合わせ先がない、または古い:電話番号やメールアドレスが変わったのに、直していない
  • リンクが見つからない:ページは作ったけれど、どこからもリンクしていない。検索で偶然見つけた人しかたどり着けません
  • 画像で作っている:文章を画像にして貼ると、検索エンジンやAIが内容を読めず、拡大しても読みにくくなります。必ず文字で書いてください

自宅の住所を出したくない場合

自宅で仕事をしている個人事業主にとって、住所の公開は悩ましい問題です。

2022年に施行された改正で、事業者の住所は「本人が知ることができる状態」に置くべき事項に加わりました。ただし、法律ではこの状態に「本人の求めに応じて遅滞なく回答する場合」も含むとされています。

そのため、ホームページには住所を載せず、「住所は、ご請求があれば遅滞なくお知らせします」と書き、求められたらすぐに答えられるようにしておく、という方法も考えられます。ただし、特定商取引法の表記など、ほかの法律で住所の表示が求められる場面もあるので、場面ごとに確かめてください。

住所を出さない場合も、連絡先ははっきりと

住所を載せない場合でも、電話番号やメールアドレス、問い合わせフォームなど、確実に連絡がつく窓口は必ず書いてください。連絡先がはっきりしないサイトは、お客さんにもAIにも、信頼されにくくなります。バーチャルオフィスやレンタルオフィスの住所を使う方法もあります。

プライバシーポリシーを載せる場所

プライバシーポリシーのページを作ったら、次の場所からリンクします。

  1. すべてのページの下(フッター):「プライバシーポリシー」というリンクを置く。いちばん大事な場所です
  2. 問い合わせフォーム・予約フォームの送信ボタンの近く:「プライバシーポリシーに同意のうえ、送信してください」のように書いて、リンクを付ける
  3. 会社概要・運営者情報のページ:関連する情報としてリンクしておく

選ばれるAI診断では、診断したページの中に、プライバシーポリシー・個人情報保護方針・利用規約などへのリンクがあるかを確かめています。ページを作っても、トップページやサービスのページからリンクされていなければ「見つからない」と判定されます。フッターに置けば、すべてのページから見つけられる状態になります。

リンクの文字は「プライバシーポリシー」か「個人情報保護方針」にします。「その他」「規約」のような分かりにくい名前だと、お客さんも検索エンジンも、何のページか判断しにくくなります。

WordPressで作る場合

WordPressには、プライバシーポリシーのページを作る機能が最初から入っています。

  1. 管理画面の「設定」→「プライバシー」を開く
  2. 新しいプライバシーポリシーのページを作るか、すでにある固定ページを選ぶ
  3. 作ったページを編集し、ひな形の内容に書き換えて公開する
  4. 「外観」のメニューやウィジェットなどで、フッターにリンクを置く(テーマによって場所が違います)

WordPressが用意する下書きには、WordPressの仕組みで集める情報(コメントなど)についての案内が入っています。自分のサイトで使っていない機能の部分は消し、ひな形の内容と組み合わせて仕上げてください。

WordPress以外のサイトの場合

Wix、ジンドゥー、ペライチなどのホームページ作成サービスでも、新しいページを追加して、フッターにリンクを置くことができます。フッターの編集の仕方は、サービスごとのヘルプで確かめてください。フッターに置けない作りの場合は、メニューの最後や、問い合わせのページの下など、どのページからでもたどれる場所にリンクを置きます。ページのURLは、/privacy-policy/ や /privacy/ のように、中身が分かる短い名前にしておくと管理しやすくなります。

載せたあとのチェックリスト

  • すべてのページの下から、プライバシーポリシーへのリンクがある
  • フォームの送信ボタンの近くに、リンクがある
  • 書いてある利用目的と、実際の使い方が一致している
  • 使っているアクセス解析や予約システムが書かれている
  • 問い合わせ窓口の連絡先が、正しく書かれている
  • 制定日・改定日が書かれている

運営者の情報全体の整え方は、会社概要の書き方の記事と代表者のプロフィールの記事で説明しています。

よくある質問

問い合わせフォームがなく、電話だけで受け付けています。それでも必要ですか?

電話で受け付けた名前や連絡先も個人情報です。ホームページに載せる義務の形は場合によりますが、利用目的などを知らせる手段として、プライバシーポリシーを載せておくのが確実です。

ほかのサイトのプライバシーポリシーをコピーしてもいいですか?

文章をそのままコピーするのは避けてください。著作権の問題に加えて、自分の扱いと合わない内容が混ざる原因になります。この記事のひな形のように、項目の型を参考にして、自分の言葉で書いてください。

利用規約やサイトポリシーがあれば、プライバシーポリシーは要りませんか?

利用規約の中に個人情報の扱いがしっかり書かれていれば、それでも足ります。ただ、お客さんが探しやすいように、「プライバシーポリシー」という名前で独立したページを作るのがおすすめです。

一度作ったら、見直さなくていいですか?

使うツールが変わったとき、新しいサービスを始めたとき、法律が改正されたときには見直してください。見直したら、改定日を書き換えます。

プライバシーポリシーがあると、検索やAIで有利になりますか?

それだけで順位が上がるわけではありません。ただ、運営者の情報や各種の表記がそろっていることは、サイトの信頼性を判断する材料の一つになると考えられています。お客さんの安心にもつながります。

ブログやSNSだけで、お客さんの情報を受け取っていない場合も必要ですか?

コメント欄やお問い合わせの窓口がなく、アクセス解析も使っていないなら、受け取る個人情報はほとんどありません。ただ、多くのブログはアクセス解析やコメントの機能を使っているので、確かめたうえで、使っているなら簡単なものを載せておくと安心です。

弁護士などの専門家に確認してもらう必要はありますか?

小さな事業者の基本的なプライバシーポリシーなら、この記事のひな形を自分の状況に合わせて書けば、多くの場合は足ります。とくに気をつけて扱う情報が多い業種や、海外のお客さんの情報を扱う場合は、専門家に相談すると安心です。

まとめ

個人事業主のプライバシーポリシーは、難しい言葉で長く書く必要はありません。自分の実際の扱いを、正直に、分かりやすく書くことが大切です。

この記事のまとめ

  • 個人情報を事業に使っていれば、個人事業主も個人情報保護法の対象
  • 2,296サイトの50%に表記がなく、歯科医院(83%)や眼科(77%)で特に多かった
  • 名前と住所、利用目的、安全管理、開示などの手続き、問い合わせ先は、知らせる必要がある
  • ひな形は、使っているフォーム・予約システム・アクセス解析に合わせて書き足す
  • 自宅の住所は、求めに応じてすぐに答える形も考えられるが、連絡先ははっきり書く
  • フッターとフォームの近くからリンクし、リンクの文字は「プライバシーポリシー」にする

プライバシーポリシーへのリンクが、検索エンジンやAIから見つけられる状態になっているかは、診断で確かめられます。選ばれるAI診断なら、URLを入れるだけで、22項目の判定と理由を無料で確認できます。

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参考にした資料

調査の方法:選ばれるAI診断(2026年10月2日に見直した採点基準)で、22業種の公式サイト2,296件を再診断し、「プライバシーポリシーなどの表記があるか」が「不足」と判定されたサイトの割合を集計しました。判定は、診断したページから、プライバシーポリシー・個人情報保護方針・利用規約などへのリンクが見つかるかどうかで行っています。個別のサイト名と点数は公開していません。